Gungor Uras コラム:共和人民党よ、頭を冷やせ、正気に戻れ!
2007年05月03日付 Milliyet 紙

野党第1党の共和人民党(CHP)は何を求めていたのか?(与党とは)違った経済政策や社会政策があってそれを擁護していたのか?いや、単に「公正発展党(AKP)政権はひどい。彼らに退いてもらって、我々が政権を担おう」と言っていたのだ。

タイイプ・エルドアン(首相)に大統領になるなと言い、アブドゥッラー・ギュルが大統領になるのを阻止する一方で、(CHPには)彼らの代わりに大統領によりふさわしい候補がいただろうか?いや、単に「彼らが(大統領に)ならないように」と言っていたのだ。

早期選挙の要求を繰り返す一方で、選挙の準備は整っていたのか?選挙でAKPより多い票を集められると確信していたのだろうか?いや、言うべき言葉ややるべき仕事がないので「早期選挙」と言っていたのだ。

さて結果をご覧あれ:AKP政権は大統領を選び出せなかった。AKPは早期選挙の決定を下した。CHPの大統領候補は誰だ?AKPの候補であるアブドゥッラー・ギュルに対して誰を候補に立てるのか?CHPの選挙プロパガンダは何を頼りにするのか?AKPが実施した経済・社会政策への対案としてCHPは有権者に何を約束するつもりなのか?

■戦略を立てているAKP

CHPはムスタファ・ケマル、イノニュ、そして共和国の政党である。知識人や近代的な生活をよしとする人、科学や学問に通じた人々が支持する政党だ... それは結構だが、今の執行部のメンバーの中でこうした事柄はどの程度善用されているのだろうか?党の支持者の協力によりどの問題でどういった対案を生み出せているのか?
AKPのとっている経済政策の誤りは何なのか?CHPが政権に就くなら何をするのか?どうやって職を生み出すのか?所得分配をどう是正するのか?農業政策はどうなるのか?産業における高付加価値生産をどうやって実現するのか?金利、為替、株式の各市場をどう運営するのか?EUとの関係をどう強化していくのか?クルド問題をどうやって解決するのか?こうした問題について準備ができているのだろうか?準備しているのなら、どうして国民は何も知らされていないのか?
AKPは出来て間もない政党だ。党人は皆、タイイプ・エルドアンの周りで団結しているようだ。エルドアンの言うことは何でも実現する。ほとんど政党というよりも「タイイプ・エルドアンの門下生集団」である。しかし、エルドアンの周囲には彼が党運営や責任を(様々なレベルで)分担させた多くの人物がいる。大統領や国会議長、省庁の大臣の候補として名前の挙がるであろうエルドアン以外の人材がいる。党が組織立っている。

■観客席にいるCHP

AKPは政権に就いてからそのカラーを国内外に知らしめた。彼らの信条や経済・社会政策を皆が知ることとなった。彼らのやり方を目撃した。選挙に勝ったなら誰がどのポストに就くか、閣僚会議がどのようなメンバーで構成されるか、経済・社会政策がどうなるのかは明らかだ。
AKPは選挙にこのような形で臨んでいる。それはそうとして、CHPは選挙にどのように立ち向かっているのだろうか?
CHPに投票する予定の人は何に基づいてそうするのだろうか?票を集めたら、CHPは今日AKPがやっていることは違う何ができるだろうか?どのようなスタッフとともに職務を進めるのか?
タイイプ・エルドアンの指揮によりAKPは「戦略を立て、それを自由に操ることにおいて」(CHPを)リードした。CHPは無為無策から抜け出せなかった。「観客」席から一向に立ち上がることができないでいる。

アナトリアでよく言われる話を思い出していただきたい... 
「私は踊りがとても上手だ」という人に、(周りの人々が)「さてそれなら立って踊ってみろ」と言ったという。踊るつもりなどないのに...
(踊りが上手だという人は)広場の方をちょっと見やって、「踊るんだが、ここでは場所が狭い」と言ったらしい。
そこで周りの人々は広場を空けて場所を広くしたらしい。「さあ踊ってくれ」と言ったそうだ。
ところが踊りが上手だという人は今度も「踊るんだが、服のすそがきつい」といってその場から身じろぎもしなかったという...

ああCHPよ、「場所が狭い、すそがきつい」というのはやめてほしい...
「さあ、馬も馬場も準備はできた(条件は整った)」。有権者に何をするつもりなのかよく説明し、彼らに他の党に投票する代わりにCHPに投票させるがいい...

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:10799 )