機械化が進むナツメヤシの人工授粉(ファールス州)
2007年05月01日付 Iran紙


【シーラーズ・イラン紙記者】ナツメヤシ栽培地の気候に合わせ、毎年ファールス州でイラン暦第12月前半から第1月末(西暦2月末〜4月末)まで行われているナツメヤシの木の人工授粉作業が、今年は例年にない気候のため、いつもより遅れて始まった。現在も、授粉作業が続いている。

本農業年度は冬が比較的長く、例年と比較して暖かくなるのが遅かった。その一方で、春の降雨により、ファールス州のナツメヤシ栽培地の湿度が比較的高くなった。これらの要因が重なったため、ナツメヤシの木のサヤに包まれた雌しべと雄しべが開くのが遅れ、それに比例して、ナツメヤシ園の人工授粉事業も例年より遅く行われているのである。

[訳者注] ナツメヤシの雄しべと雌しべは、いずれも70〜80センチほどにも達する固いサヤのようなものに包まれている。成熟して受粉が可能になると、このサヤのような覆いが裂けて開くのである。

ナツメヤシの人工授粉作業は、空気が乾燥し、摂氏22~25度までの気温であれば、春の間に行うことができる。果樹栽培の専門家でファールス州農業聖戦庁のナツメヤシ人工授粉計画責任者のムハンマド・ハサン・コルド氏は、次のように予想した。「今年は例年とは異なる気候であることから、本農業年度のファールス州のナツメヤシの収穫は、品質の点からは望ましいものになると考えられるが、量に関してはおそらく減少するであろう。」

 コルド氏は、国全体で、伝統的なナツメヤシの生産方法を採用していることを、生産経費が高くなっている要因と見做し、以下のように述べた。「人工授粉の伝統的な方法では、雄しべの伐(き)り取りと採取が、命の危険すら感じられる非常に過酷な状況下で、長い経験をもつ熟練した人々によって行われています。」

さらに、コルド氏は、人工授粉・伐採装置を導入したファールス州での3年間の経験ついて、次のように説明した。「これらの機械は3年前から民営企業の協力の下、ファラーシュバンドとジャフロムのヤシ園で利用されてきた。」
 コルド氏は最後に、「授粉・伐採装置の購入と、果樹栽培の新技術の利用を希望する栽培者は、国による低金利融資制度を利用することができる。この場合、長期返済という形で、利用者は優遇された貸し付けを受けることができる」と述べた。

現在29000ヘクタール以上のファールス州の農業地がナツメヤシの栽培地であり、州のナツメヤシ畑から24000トンのナツメヤシが生産されている。ファールス州のナツメヤシ畑は国全体の栽培面積の12.7パーセントに相当し、国のナツメヤシ生産量の13.5パーセントを産出している。

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(翻訳者:中谷登紀子)
(記事ID:10875)