アルメニア代表に満点を与えたのには政治的意図あり?:2007年ユーロヴィジョン
2007年05月14日付 Milliyet 紙

フィンランドの首都ヘルシンキで一昨日(12日)開催された第52回ユーロヴィジョン歌唱大会の決勝で、「モリトヴァMolitva」(祈り)という曲でマリア・セリフォビッチが優勝した。彼女の成功でセルビアは喜びに浸った。首都ベルグラードを筆頭に各地で朝まで花火が打ち上げられた。

この大会で163点を獲得し第4位になったトルコが、アルメニアに12点満点を与えたのが、アルメニア人を驚かせる一方で、憶測を生んだ。アルメニア代表アイコの歌いぶりは全体的に気に入られていた。アルメニア通信社は、短信で、トルコとグルジアが与えた12点満点のおかげでアルメニアは第8位になったと報じた。

■我々が忘れることを期待しているのだ

トルコが与えた満点は、インターネット上で議論を巻き起こした。「Yerevan.ru」というサイトに書き込んだあるアルメニア人は、「これには政治的な意図が含まれています。トルコは12点満点をくれましたが、その見返りに我々が虐殺を忘れることを期待しているのです」と書いている。昨年もトルコがアルメニアに10点を与えたことに言及した別の投稿者は、「もちろんこの得点はトルコ人が我々にくれたものではなく、トルコ在住のアルメニア人がくれたものです。トルコ在住のアルメニア人の数が増えれば増えるほど、得点も高くなっていきます」と書いた。ロシアのメディアは、トルコが第4位になったせいでスラヴ諸国が上位5位を独占できなかったと報じている。

(中略)

■「母と一緒に泣きました。」

夕方イスタンブルに戻ってきたケナン・ドウルは、空港で行った会見で、「ユーロヴィジョンは政治的な歌唱大会です。政治的、外交的な要素が見え隠れしています。トルコがアルメニアに満点を出したことには、私も驚きました」と述べた。大会終了後母親と一緒に涙を流したと述べたドウルは、「優勝したかった」と加えた。


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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:10893 )