カイロ近郊の村で起きた宗教間対立で和解が実現
2007年05月17日付 Al-Ahram 紙

■ バムハ村民が和解、内乱に終止符

 アヤート市スポーツクラブで開かれた和解のための会合では、ムスリムもキリスト教徒も共に一つの国の民、というエジプト人の真実の思いを形に表わしたかのような光景が見られた。これによって悪意ある噂の流布のためにバムハ村〔訳注:報道機関によっては「バフマ」と報じているが、ここでは原文のままとする〕で燃え上がる寸前だった内乱に終止符が打たれた。

 ワクフ省から50人のムスリム指導者、コプト正教会から同数の司祭、加えてワクフ相のマフムード・イスマーイール第一次官、元アズハル副総長のマフムード・アーシュール師、カイロ教会代表のハンナ・ニカル司祭が内乱の火種を消すため一同に会し、コーランと新約聖書からそれぞれ友愛を謳った章句を互いに読みあい、両者の温かい関係の歴史を確認した。

 教会代表は今回のような事件、あるいは別の事件が起きた際でも、被害者への支援を提供しない社会連帯省に抗議の矛先を向けた。

 本紙のムハンマド・ショマーン記者が取材したこの会合には、ギザ県の治安責任者らやアヤート選出の人民・諮問議会議員、国民民主党幹部、それに1000人を超えるバムハ村のムスリムおよびキリスト教徒住民が参加した。合意事項の中には、6人の特別軍事裁判官が村に入って放火された家屋や店舗の残骸を調査し、被害額と補償額を見積もったうえで、村のムスリム有力者たちからその金額を徴収して被害者に支払うことで、ムスリムとキリスト教徒間の結びつきと友愛の深さを確認する施策も含まれている。

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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:10915 )