ミコノス事件のイラン人服役囚、今年中に釈放
2007年06月05日付 E'temad-e Melli 紙

ドイツの週刊誌『シュピーゲル』は、ミコノス事件のイラン人被告、カーゼム・ダーラービーが15年の服役を経て、近く釈放されると伝えた。

『シュピーゲル』によると、1992年にベルリンのレストラン「ミコノス」における殺人容疑で、25年の禁固刑を言い渡されていたイラン人のカーゼム・ダーラービー被告が釈放されることになった。この週刊誌の最新号には、ドイツ連邦検察の要請により、同被告が刑期満了前に刑務所から釈放され、イランに送還されると記されている。ダーラービー被告は、ベルリンのレストランにいた4名のクルド人政治家殺害の首謀者とされており、今年末に釈放され、直ちにドイツを出国する予定である。今回の決定に関し、ドイツの司法機関は「ダーラービー被告(48)は他の服役囚と同様、刑期の3分の2を服役しており、法に基づいて最低限の服役で釈放される」と語っている。

ダーラービー被告の収容を巡っては、長期に渡りドイツとイラン両政府の間で対立があり、イランはこれまで何度もダーラービー被告の釈放を求めていた。最近では、イランはイランの領海に不法侵入した容疑で逮捕、起訴されたドイツ人、ドナルド・クラインとダーラービー被告の交換を要請していたが、ドイツ政府はこうした取引を拒否した。ドナルド・クラインは、昨年末に釈放されている。

シュピーゲル誌は、ドイツ政府関係者の話として、「ダーラービー被告の釈放決定の裏に、イラン政府に対する計らいは一切無い。同被告の釈放は、司法、法律上の決定である」と記してる。

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( 翻訳者:關岡敦子 )
( 記事ID:11081 )