ヴァチカンでネイの演奏と旋回舞踊 -メヴラーナ生誕800周年記念
2007年06月07日付 Milliyet 紙

メヴラーナ生誕800周年記念のためにヴァチカンで実施された催しでは、広間にある十字架の前でネイ(竪笛)が奏でられ、コーランが読誦された。また旋回舞踊が披露され、参加者はバクラヴァを食した。

2007年が国連教育科学文化機関(ユネスコ)により『世界メヴラーナ年』に指定されたことに続き、偉大なる思想家の生誕を祝う祭典がトルコ文化観光省の主催により世界5大陸で始まった。サラエボ、メキシコ、カイロ、ブリュッセルに続く祝賀の5番目の舞台はヴァチカンだった。

メヴラーナ生誕800 周年祭のためヴァチカンで実施された催しは、異なる宗教の出会いの場となった。ヴァチカン上層部も式典を鑑賞した。広間にある十字架の前でネイが奏でられ、 コーランが読誦され、旋回舞踊が披露された。

■「イランのメヴラーナ」と失言
ローマのヴァチカン市国にあるルネサンス期の歴史的建造物のひとつ、カンチェッレリーア宮殿の一番大きな広間「リアリア」が、旋回舞踊の上演会の会場となった。300人もの招待客が、カクテル・パーティーに続いて21時30分に始まった上演会を鑑賞した。

上演に先立って、駐ヴァチカンのトルコ大使ドアン・アクドゥル氏とヴァチカン文化評議会会長の枢機卿パウロ・ポウパルド氏は、それぞれ短いスピーチを行った。枢機卿ポウパルド氏はスピーチの中で、メヴラーナを「イラン人」と失言してしまった。

文化観光省の担当官は、式典に参加したヴァチカン上層部の参加者たちに、そして彼らを通じてローマ法王にバクラヴァとメヴラーナの『メスネヴィー』のイタリア語版を献上した。

コンヤ・トルコ・イスラーム神秘主義楽団と旋舞者が登場すると、広間は静寂に包まれた。まずイスラーム神秘主義音楽が演奏され、合唱された。続いてネイが奏でられ、旋舞者は施舞者頭に一礼してから旋回を始めた。

■「フー」の詠唱
その後、コーランが読誦され、旋舞者たちは床にひれ伏した。施舞者頭が「アル・ファーティハ(コーランの最初の章)」と言って全員を祈りへいざなうと、皆が「フー」と繰り返しとなえた。観客からは大きな喝采が送られた。

■「荘厳だった。」
 式典終了後、枢機卿ポウパルド氏は上演会について「荘厳」であったと語り、法王とともに訪土した際に、イスタンブルでスルタン・アフメト地区を訪れたことに触れた。「そこで人と人、そして異なる宗教の対話の最もすばらしい見本を経験しました。今回の催しによっても、宗教的経験が共有されました。私は旋回舞踊を見て、心が動かされました。神の世界とこの世の結びつきを我々に鮮やかに示してくれました」と語った。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:11089 )