Haluk Sahin コラム:こんな時代がくるのかも?「債務者はピザ禁止」
2007年06月24日付 Radikal 紙

選挙のために私たちは自分たちの頭を投票箱の中に突っ込んでしまって、世の中のことを忘れてしまった。しかし、この地上では日々の営みは続いている。多様な事柄が我々にも影響を及ぼすような形に、そもそも、選挙で明らかとなるであろう結果よりも、より一層影響を及ぼすような形に変わりつつある。

ご存知のとおり、昨今の私たちが最もよく利用しているテクノロジーは、遠隔操作のできる機器類と電子(情報を記録した)カード類だ。
これらを手に入れるため、銀行や保健機関をはじめとしたあらゆる場所に、私たちは個人に関わる情報を提供している。これらの情報は特定のセンターに集積され売買されているし、別のセンターでは共用化されている。私たちは絶えず電子(情報)の痕跡を残しているのだ。これらはある場所に記録として残る。

常に我々は監視されているわけだ。

こういった状況は滑稽だが、極めて衝撃的に説明する次のようなエピソードを、アテネ在住の友人のひとりが送ってきてくれた。アメリカで起きたかのように書いてあるのだが、(こんなことが)近い将来、あるいは現時点でトルコで実際に起きる可能性がないわけではない。

この猛暑の日曜日を皆さんと分ち合うべく、わが国に注意を促すために転載する。



テレフォンオペレーター(以下「テ」):ピザ・サットにお電話いただきましてありがとうございます。カード番号をお願いいたします・・・
客:もしもし、ピザを注文したいのですが・・・
テ:共通パスカードの番号をいただけますでしょうか?
客:待って、見てみるから・・・少々お待ちを・・・ああ、あった。889861356102049・・・。
テ:受け給わりました。男性で、ヤルチンさま、ベシクタシュのアサリーエ通り436番地からお電話いただいておりますね。家の固定電話番号が0212-258-6999、ご勤務先の電話番号が0212-310-8876、携帯電話が0532-262・・・・
客:えぇ、私の電話番号全部をなんでご存知で?
テ:お客様の情報は全て当方のシステムで繋がっておりますので。
客:じゃあ、シーフード・ピザをください。
テ:お客様、ご要望に沿うことはできません!
客:なんでよ?
テ:お客様の健康状態に関するデータによりますと、高血圧の症状をお持ちで・・・。それとは別に、コレステロール値も極めて高く・・・
客;じゃあ、なにがお薦めですか?
テ:ノンオイルで、パン仕立ての生地に、ブロッコリー・トッピングをお薦めいたします。試してみてください、お気に召しますから。
客:どうして分かるんです?
テ:先月、市立図書館で『癒しの野菜ブロッコリー』という本を借りませんでしたか?
客:分かりましたよ、じゃあ・・・ファミリーサイズを3つお願いします・・・いくらですか?
テ:10人前になります。合計で56新トルコリラ(約5,280円)になります。
客:クレジットカードで払います・・・
テ:残念ながら、承りかねます。クレジットカードは使用停止になっているとお見受けします。3,300新トルコリラ(約311,114円の未払い債務がおありとか!当然のことながら、利息もかさみ続けているとのこと・・・・。
客:じゃあ、ピザが到着するまでに、ATMまで走っていってきますよ。
テ:残念ながら、そちらも承りかねます。というのも、お客様は本日の限度額までお引き出しになられたようで・・・
客:わかった、わかった、金は何とかする。ピザが届くまでどれくらいかかる?
テ:45分です。ただ、お急ぎでしたらバイクで行って・・・
客:バイク持ってるって何で知ってるんだ?
テ:スクーターですね・・・ナンバーを申し上げますと・・・34 M・・・・
客:いやいや、いいってぱ。ふぅ、新聞広告にあったように、無料でコーラ3本届けてくれるんでしょうね?
テ:通常であればお届けします。が、お客様のデータによりますと糖尿病をお持ちでいらっしゃるようで・・・。糖が下りていると・・・
客:もうそれ以上言うな×××な○○○め!!!
テ:口をお慎みください、お客様・・・。前科がおありで、1987年7月15日にシシュリ初等裁判所によって・・・
客;(ガチャン)

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( 翻訳者:長岡大輔 )
( 記事ID:11230 )