チェリキ教育相、トルコ高等教育改革案を語る
2007年06月27日付 Zaman 紙

■トルコでオックスフォードとハーバードの教育を

人気歌手イブラヒム・タトゥルセスの「ここにオックスフォード大学もなかったのに、我々がどうやって勉強できただろうか?」という言葉はこれからは聞かれなくなるだろう。
ヒュセイン・チェリキ教育相は、ハーバード、オックスフォード、ケンブリッジのような世界的権威のある質の高い大学が、トルコでキャンパスを開き教育をしうると述べた。

同相は共和党(CHP)による「生徒選抜試験(ÖSS)を廃止する」との公約を、「実現する可能性の非常に低いことであり、虚言である」と解説。公正発展党(AKP)は憲法改正の項目に高等教育機構(YÖK)の改革も盛り込むとのこと。同相は高等教育学齢の人口が10年間で700万から800万人にのぼると注意を喚起し、この対策を今からとるべきだと語った。
「この4年間で39校の大学を開校した。大学の環境を魅力的に整え、中東やトルコ周辺国から学生を引き寄せるようなグローバルな大学教育を行っていくのだ。オックスフォード計画もこの目標の一部である。」

チェリキ教育相は、昨日本紙ザマンを訪問し、エキレム・ドゥマンル編集長とメフメト・カムシュ副編集長に対し、選挙活動について説明した。同相はAKPの教育関連公約を詳しく解説するとともに、特に高等教育に関する計画の重要性を強調。また同相はYÖK改革や、職業高校の生徒に適用される不公平な点数計算(普通高校の生徒とは異なる係数が掛けられる)はAKPのマニフェストに反映されていないとの意見に反論し、この批判は一部の人間のプロパガンダにすぎないと語った。さらにYÖK改革を憲法改正とともに行うことを強調し、YÖKに関する改革計画を説明した。「AKPが政権に就いたとき、教育に関し28項目の公約を立てた。公約外の功績を除外すると、公約内では実現されなかったのは2項目のみであった。ひとつはYÖK改革、もうひとつは教育を受ける前の段階で設けられている障壁の解消であった。今回AKPの選挙公約として、新憲法の制定と根本的改革を行うことを掲げている。憲法の第130条、131条がYÖKと高等教育体系を規定している。我々はこれらを改正するつもりだ。それにより、大学は経営と財政の自治権を得る。YÖKと大学入試センター(ÖSYM )を改革するのだ。教育を受ける前の段階で設けられている障壁も解消されるだろう。

チェリキ外相は、CHPや諸政党の掲げるÖSS廃止を「実現される可能性の非常に低い公約」と評価し、「ÖSSの形式や名称は変えられうる、しかし ÖSS自体がなくなることはない。このような実現不可能な公約のおかげで政治に対する信頼が失墜するのだ」と批判。また、AKPがÖSSと中等教育学生選抜試験(OKS)の改革のような成果をあげると強調し、「我々は高校第二学年から毎年試験を行って、子供たちの将来を試験で決定するようなことをやめようと考えている」と話した。

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( 翻訳者:上田悠里 )
( 記事ID:11254 )