離婚したいという実の娘を父親が殺害
2007年07月06日付 Radikal 紙

警察は、昨晩(7月5日)午後22時頃、シャンルウルファのブハラ地区で銃声がしたとの通報を受け、駆けつけた。事件現場の空き地には、頭に一発の銃弾を打ち込まれた若い女性が倒れており、その傍で一人の男が立ちすくんでいた。被害者は19歳のヤセミン・クヌクさんで、傍に立っていた男は父親のイブラヒム・ハリル・チャカルであることがわかった。(父親のイブラヒム・チャカルは)「私はトイレへ行こうとして、銃を落とさないようにと娘に預けました。離れてから少しあとに、銃声が聞こえたので戻ってきたのです。その時には、娘は血だらけでした。」と話した。

しかし、ヤセミンさんが黒いスカートとTシャツを身につけていたことから疑いを持った警察は、この地方で名誉殺人の犠牲となる女性たちに対し、黒い衣服が着せられることから、さらなる捜査をおこなった。父親が、衣服に血をつけ、動揺を見せていたことからも疑いは強まった。

■ヤセミンさんは妊娠1.5ヶ月

父親のチャカルは、尋問を受けるため治安支局に向かい、ヤセミン・クヌクさんの遺体は国立病院に運ばれた。死体解剖では、この若い女性が妊娠1.5ヶ月であったことがわかった。父親は、尋問で娘の自殺を主張していたが、昨日朝方近く、自白した。
「私たちはもともとスルッチュ出身なのです。5ヶ月前、オスマニイェで日雇いとして働いていた時、娘はスィイルトのムラトと駆け落ちました。正式な結婚をし、家を借りていました。慣習に逆らってはいましたが、結婚したのだからと、私は何も言いませんでした。娘とも話しませんでした。ですが、先日私の姉妹(セムラ・アカルトゥン)のところへやってきて、離婚したいと言ったのです。私たちの慣習に従えば、嫁いだ娘は死んではじめて婚家を出るのです。私は名誉を守るため、決意を固めました。ヤセミンを殺し、私は自分の名誉を守ったのです。後悔はしていません。」

事件に関し、セムラ、バハッティン、ムスタファ・アズミ、パヤム・アカルトゥン、エミネ・バユル、エビネ・チェリキが身柄を拘束された。ヤセミンさんの夫、ムラト・クルクは現在捜索中だ。父親のイブラヒム・ハリル・チャカルにはヤセミンさんのほかに3人子供がいるが、息子は6歳、9歳であることからイブラヒム自身が娘を殺害したとされている。

■私たちは大人だ、口出しできなかった

ヤセミンさんの叔母であるセムラ・アカルトゥンは、「(イブラヒムが)家にやってきてヤセミンを連れ出しました。私たちは大人ですから、何も聞くことはできませんでした。もし殺すつもりであると知っていたなら、止めていました。」と話していることがわかった。ヤセミンさんの遺体は引き取り手がいなかったため、女性団体により「無縁墓地」に埋葬された。

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:11335 )