ターケスターンで男性に投石刑が執行:司法権長の中止命令にも関わらず
2007年07月09日付 E'temad-e Melli 紙

 先週の木曜日の朝、ターケスターン市〔テヘランの北西にあるガズヴィーン市から南西にある町〕で投石刑を宣告された2人の被告のうち1人に対する刑執行が、司法権長の停止命令にも関わらず、公衆の面前でなされた。

 投石刑を宣告されたこの男性と女性は、11年前からターケスターン刑務所に拘置されていた。彼らへの投石刑は、「裁判官の良識」のみを根拠として、今年の6月21日にターケスターン市の墓地にて、公衆の面前で執行されることになっていた。しかし水曜日の朝(6月20日)、ハーシェミー・シャーフルーディー司法権長の刑執行停止命令の発令によって、この投石刑執行は中止され、本件の再審理が決定されていた。〔国際世論への配慮から投石刑の停止を以前から命じていた〕司法権長の機密通達に反して出された〔今回の〕判決を、ある特別チームが検討することも決められていた。

 しかし再審理は行われず、7月5日木曜日の朝、刑執行担当の裁判官は本件の被告男性をターケスターン市の「アーグ・チェコン」村に移送し、投石刑を執行した。村の住人の話によると、この投石刑は役人と付添いの刑執行担当の裁判官だけで行われた。

 地域住民、及び同地域選出のある議員の関係筋はいずれも、投石刑が執行された事実を確認し、本件に関して詳細を明らかにしているが、司法当局者の誰一人として、本件に関する説明・回答の用意はなく、この件の説明は後日に先送りされている。

 ターケスターン司法支部のある裁判官は、43歳女性と47歳男性の起訴事実・事件調書を審理した後、「裁判官の良識」を以って、11年間刑務所に拘置されていた2人の被告に対し、「公衆の面前での投石刑」を言い渡していた。

 他方、6月20日司法権長による投石刑執行停止命令の発令に合わせる形で、ガズヴィーン州司法総長は本件の審理を高等司法機関に移し、本件に関する司法権の明確な見解の表明に期待する旨を、ファールス通信に伝えていた。

 また同日(6月20日)、司法権監督調査局総局長も、「〔投石刑の〕判決が下された事実を否定し、流言」であるとしていたが、投石刑の執行はそのような中で行われたことになる。

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( 翻訳者:中谷登紀子 )
( 記事ID:11381 )