イラン人ユダヤ教徒、パレスチナ占領地への移住を拒絶
2007年07月14日付 Iran 紙

 英ガーディアン紙が伝えたところによると、イラン人ユダヤ教徒たちは、パレスチナ占領地への移住を促すために彼らに提示された資金援助の申し出を拒絶し、祖国イランへの忠誠を証明したとのことだ。

 同紙は続けて、6000ドルから3万5000ドルに及ぶこの資金援助は、イラン人ユダヤ教徒2万5000人のパレスチナ占領地への集団移住を支援することを目的に、裕福なユダヤ人らが設立した特別基金から拠出されることになっていると報じている。

 しかしイラン・ユダヤ協会は、このような申し出は安易な政治的誘惑にすぎないとして、これを拒否するとともに、自分たちの国民アイデンティティーは売り物などではないと表明したという。

 同協会はまた声明の中で、イラン人ユダヤ教徒のアイデンティティーはお金の価値に換算できるものでは決してないと述べている。イラン人ユダヤ教徒は、もっとも古くからイラン人を構成している一部であり、イラン人としてのアイデンティティーと自身の文化を愛している。それゆえ、このような安易な政治的誘惑ごときでその目的を遂げ、イラン人ユダヤ教徒のアイデンティティーを消し去ることなどできないのである。

 テルアビブ発行のマアリブ紙の報道によると、当初の2500ドルの資金援助の申し出では、一人のイラン人ユダヤ教徒にもパレスチナ占領地への移住を促すことはできなかったという。そこで、金額が2倍以上に増やされたとのことだが、それでも、彼らに移住を促すことはできなかったのである。

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( 翻訳者:中根敦 )
( 記事ID:11400 )