トルコ、中央アジアのトルコ系諸共和国に対し、ビザ免除
2007年07月30日付 Zaman 紙

中央アジア諸国との関係をより発展させたいトルコは、この方向で重要な一歩を踏み出した。政府は、アゼルバイジャン、モンゴル、ウズベキスタン、タジキスタン、そしてトルクメニスタンの「一般目的パスポート」を所持する国民に対し、29日以降、ビザを免除した。トルコは、カザフスタン、キルギスの国民にはビザをすでに課していなかった。グルジアとは、昨年ビザが相互協定で免除された。

アゼルバイジャン、モンゴル、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンの一般目的パスポートを持つ国民は、トルコへの最長30日の滞在期間で旅行目的の入国には、トルコ側からビザを免除するという決定が、29日付けの政府広報の紙面で伝えられた。7月の始めにアンカラで行われた、アブドゥッラー・ギュル外務大臣を議長とした、在トルコ中央アジア諸国大使との会議で決定が下されたていた。 トルコと中央アジア諸国のうちキルギスタンとカザフスタンの間には、一ヶ月までの旅行訪問者に対して相互協定でビザ免除になっている。しかし、キルギス側はトルコ国民にビザの取得義務を課す方向で手続を進めている。トルコとグルジアの間のビザは、2006年2月に廃止された。両国の国民は、90日までの旅行目的の訪問をビザなしで行える。2006年に両国の往来は大きく増加し、150万人に達した。

閣議決定により、政府は中央アジア諸国の国民に入国を容易とするよう実行する一方で、一部中央アジア諸国に旅行目的であれ渡航を望んでいるトルコ共和国の国民に対してはビザ取得の義務が課されている。アゼルバイジャン、モンゴル、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンは現在一般のトルコ共和国国民にビザ取得を課している。


■ EUはビザ免除には反対

アンカラ政府の話題の中央アジア諸国とモンゴルに対するビザ免除を、EU側から批判的されることは確実視されている。正式加盟へ交渉を始めたトルコは、EUの「ビザ」に関する既定事項に適応せねばならない。この方向での進展は、EU委員会によって綿密に注視され、そして毎年秋に発行される「進捗報告」で話題にされている。トルコが、29日の閣議決定でビザ免除を適用した諸国は、EUの「ネガティブ・リスト」に載っている。つまり、EUはアンカラ政府が問題の国の国民にビザを課すことを望んでいるということである。逆に、EUは、「ポジティブ・リスト」に載せた国には政府がビザを課すことを免除するよう望んでいる。トルコは、EU正式加盟を実現する前に「ネガティブ・ポジティブ・ビザ・リスト」に完全に配慮することが必要である。

〔注〕
トルコ系諸共和国:トルコ系(チュルク系)民族を主体とするアゼルバイジャン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギス、カザフスタンをさす。

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( 翻訳者:山本裕一 )
( 記事ID:11515 )