エジプト、小麦と肥料の不足に対策を打ち出す
2007年08月05日付 Al-Ahram 紙

■ 360万トンの小麦備蓄が来年1月までの消費を賄う

2007年08月05日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【カイロ:アブドゥルワッハーブ・ハーミド、サルワー・グナイム、ムハンマド・ヒンディー】

 投資省および社会連帯省所属の小麦計画委員会は、実際に買い付けが完了した分に8月・9月の両月中に輸入する分、さらに貯蔵庫や製粉所、港湾施設に蓄えられている分を合計すると小麦の備蓄は360万トンに達し、来年1月までの消費をまかなうに十分であることを確認した。

 穀物生産会議所のカーメル・ウマーラ会長は、5億エジプト・ポンドに相当する小麦が不足した原因を、政府による価格統制を受ける小麦粉の生産以外の用途に国産麦を使用することを禁止する決定を、社会連帯相が破棄したせいだとしている。このことが民間セクターをして、農業省の定めた価格よりも高い価格での小麦買取に走らせたというのである。

 他方、肥料危機への対処としては、いくつかの緊急措置や決定が実行に移されることが決められた。中でも重要なのが、一月あたり22万トンの肥料の輸入とシェアの再分配である。それによって農業銀行に40パーセント、協同組合に40パーセントが割り当てられ、民間セクターの割り当てはわずか20パーセントに限られる。また肥料市場の監視と公正な分配のためにフォローアップ委員会が設置され、農民は所有面積に応じた割り当てを受けとることが保証される。さらに生産地から肥料を購入できるよう、協同組合に対する貸付金を充実させることも決定された。

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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:11650 )