革命防衛隊総司令官「ペルシア湾とオマーン海はイランの地対艦ミサイルの射程内」
2007年08月18日付 E'temad-e Melli 紙

【エッテマーデ・メッリー】イスラーム革命防衛隊総司令官はイスラーム暦シャァバーン月3日(8月17日)の「革命防衛隊の日」を目前に控え、イランが制作する「ジャーメ・ジャム・ワールド・ネットワーク」の朝の番組に出演し、国防の現状について説明を行なった。

 ファールス通信の報道によると、革命防衛隊少将のラヒーム・サファヴィー総司令官は革命防衛隊の能力について、「革命防衛隊は現在、中東地域のレベルでは高い防衛力と攻撃力を有している。我々は先進的な技術を手に入れ、〔高度な〕訓練を施し、最新鋭の防衛・攻撃用の装備を有しており、これらをもってすれば我が国土・国民・国益を十分防衛することが可能である。言うまでもなく、アフガニスタンやイラクの軍事占領を受けて、われわれはすでに自らのドクトリンや戦略を変更しており、超地域的な軍事力、特に空軍力・海軍力をベースとした攻撃システムに対抗することを基本として、革命防衛隊の装備を進めてきた」と語った。

 サファヴィー氏は続けて「現在革命防衛隊は、射程距離2000キロの地対地弾道ミサイル・システムの分野で、多くのシステムを装備した最新鋭の長距離誘導兵器を保有している」と述べた。

 同氏はさらに、「我々は対空防衛システムとして、TOR-M1という名の最も先進的な地対空防衛ミサイルを装備している。また、われわれが保有している地対艦ミサイル・システムは、ペルシア湾とオマーン海の全領域を射程内に収めており、われわれの地対艦ミサイルの射程に入ることなくして、いかなる艦船もペルシア湾を通過することはできない」と続けた。

 サファヴィー総司令官は続けて、「我々はミサイル発射基を備えた高速艇をペルシア湾地域に数千隻有しており、強力な防衛・攻撃力をペルシア湾上に組織している」と述べた。

 同氏はまた次のように語った。「バスィージ抵抗軍〔=革命防衛隊の下部組織にあたる民兵組織。バスィージは「動員」の意〕は、2500のアーシューラー大隊で活動する総勢1200万名のバスィージ兵〔志願兵・民兵〕を組織・訓練してきた。我々〔=革命防衛隊〕はバスィージの全部隊と5層からなる電気通信で結ばれており、平面型防衛体制、あるいはモザイク型防衛体制を組織している。つまり、あらゆる村や都市、すなわち人が居住している全ての地域〔にはバスィージ隊員が配置され〕、各地域のバスィージ隊員がそれぞれの地域を防衛することができるような体制が出来上がっている」。

 ラヒーム・サファヴィー総司令官はまた、エスファハーンで行われた「聖なる防衛〔=イラン・イラク戦争〕を組織した人々を讃える式典」の中で、アメリカが革命防衛隊をテロ組織のリストに加えようとしていることに対する公式に反応として、次のように語った。「アメリカがイランに対して圧力を強化したり、革命防衛隊に対して数々の非難を加えたりしているのは、彼ら〔=アメリカ〕がこの部隊〔=革命防衛隊〕によってさまざまな打撃を被ってきたことが原因である。彼ら(アメリカ)は、いかなる相手を前にしているのかを知っているのだ。我々は、アメリカに対して圧力を加えるための数多くの手段を有している」。

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( 翻訳者:中根敦 )
( 記事ID:11707 )