風刺小説作家アズィズ・ネスィン、国家諜報機構に雇われていた?
2007年08月24日付 Zaman 紙

 現在トルコにおける最高齢の元諜報機関員ネシェト・ギュリシュ氏は、作家アズィズ・ネスィンが国家諜報機構(MİT)のため働いていたと述べた。

 ネスィン氏は、これに対して報酬も得ていたとのことである。テンポ誌に話した元MİT機関員のギュリシュ氏は、MİTからネスィン氏への報酬を、ある期間自ら彼に届けていたと語った。

 同誌の質問に応えたギュリシュ氏は、ネスィン氏が共産主義者と認識されていることに注目しつつ、「短期間だが共産主義者のために働いていた。トルコに対して憤慨していた。少尉の任にあった際に不正を受けたのだ。また知られざる側面を持っていた。MİTのため働いていたのだ」とした。

 MİTから彼に支払われる報酬を自ら届けに向かい、手渡していたと話すギュリシュ氏は、次のような詳細も口にする。「1935年から36年に、ベヤズト・ソアンアー地区にある廃屋の一室に報酬を届けていた。アズィズ・ネスィンはそこで薄いマットレス、ランプ、そして僅かな本と共に生活していた。私は彼に、MİTからの報酬を届けていたのだ。」

 ギュリシュ氏は「ナーズム・ヒクメトは売国奴であったのか?」という質問に対しては「彼の関心はソビエトにあった。『スターリンは私の父である』と話す男が愛国者であろうか」と応えた。「アティッラ・イルハンはMİTと関わりをもっていたのか」という質問への彼の答えも興味深い。「おそらくそうだろう。MİTの翼は極めて広いのだ。」

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:11732 )