スウェーデン首相がモスク訪問、イスラム世界が高く評価
2007年09月07日付 Zaman 紙

スウェーデン首相がモスクを訪問し、イスラム世界の評価を集めた。

 スウェーデン首相ラインフェルト氏はストックホルムにあるモスクを訪問し、イスラム教徒を傷つけた風刺画騒動について悲しみを表現したことで評価を得ている。イスラム会議機構のイフサンオール事務局長は「前向きな歩み寄りであり、聖なるものへ敬意を示している」と述べた。スウェーデンで本日予定されていたデモも中止された。

 預言者ムハンマドを侮辱した風刺画のためにイスラム諸国の反感を買ったスウェーデンはその緊張を緩和することに成功した。スウェーデン首相のフレドリック・ラインフェルト氏はストックホルム所在のモスクを訪問し、イスラム教徒を傷つけた風刺画について遺憾だと述べ、イスラム世界の評価を集めた。

 イスラム会議機構エクメレッディン・イフサンオール事務局長は本紙への声明で、スウェーデン首相の態度は、「前向きな歩み寄りで、良い意図を内包した表現だ」との言葉で評価した。同事務局長は、「根本的な問題は、法的責任の向こうにあって、社会的・倫理的責任である。こうした行為は、スウェーデン国内に住む人々と(全世界)15億人の信仰心に敬意を示している」と述べた。

 ラインフェルト首相にはイスラム諸国の各国大使から支持が寄せられた。メルザック・ベジャウイ在スウェーデン・アルジェリア大使は、「この試みを非常に妥当と思う。デンマーク首相とは正反対だ」との見解を述べた。首相がモスク訪問の際に会談したスウェーデン・イスラム連盟の委員会メンバーとヨーロッパ・イスラム連合の幹部らは会談に満足したと明かした。この動きを受けて本日スウェーデンで予定されていたデモは中止された。

 イスラム敵視が妨げられるため、欧米からも良いニュースが飛び込んだ。9月20日にジョージタウン大学にてイスラム諸国やヨーロッパの学者も参加予定の国際会議を予定している。10月9日、10日にもヨーロッパ安全保障協力機構(AGİT)の議長国スペインがホストとなって、「イスラムに対する差別と不寛容と闘う」としてこの問題が取り上げられる。

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:11846 )