政府、銀行制度の抜本的な改革を構想:既存の銀行を無利子銀行と投資銀行に分割再編
2007年09月09日付 Jam-e Jam 紙

【経済部】大統領の言明により、銀行の二分割再編など、何年もの歳月を経たイランの旧来の銀行制度は、今や根本的な変化を迎えようとしている。

 ジャーメ・ジャム紙記者の報告によると、アフマディーネジャード大統領が銀行制度に関して策定した展望・提言は、各銀行に関してそれぞれに異なった姿や性格、機能を描くものとなっており、これによってイラン経済における銀行や銀行経営の役割には変化が生じることになるだろう。

 現在、経済の専門家や研究者の間で、「この変化がどの程度イランの銀行制度のためになるのか、そしてそれを実行する過程でどのような課題があり、また結果がもたらされるのか」という疑問が生じている。

銀行、二つに分割へ

 経済財政相にとって、現在、銀行制度改革以上に重要な仕事はない。彼は銀行制度の新たな骨組みを提言しようと努力しており、それはまさしく、国内のあらゆる商用銀行を改編して二つの銀行へと生まれ変わらせることに他ならない。

 ダーヴード・ダーネシュ=ジャアファリー経済財政相は、ジャーメ・ジャム紙記者に対し、次のように説明する。「大統領の目的は、銀行制度が有する預金や資本を最適な形で運用することである。つまり、資本運用において存在するある種の閉鎖性をなくし、資本が公正に一般市民や製造・産業部門、その他の雇用創出部門に流れるようにすることである」。

 彼はさらに、「調査によって、現状では銀行の預金を最適な形で運用することは不可能であることが明らかになっている。従って、最善の対策は銀行制度内部の預金を分割し、それらを二種類に明確に目的化することである」と付け加える。

 同相によれば、「銀行制度の内部には二種類の預金がある。一方には預金者が利息を期待せず、それがもつ価値さえ考えず、単に安全のために銀行に預金するタイプ、他方は利息を得るために銀行に預金するタイプである」という。

 その上でダーネシュ=ジャアファリー経済財政相は、次のように付け加える。「我々は、どちらのタイプの預金についても新たな計画を立て、銀行の新たな体制作りへ向けて、それら二つのタイプの預金を別々に分ける予定である。このようにして、我々は二種類の銀行を国内に抱えることになるだろう。すなわち、無利子銀行と、投資銀行の二つである」。

 彼はさらに、「無利子銀行は無利子の預金によって設立される。この銀行は、結婚や住宅、嫁入り道具、大学等の資金を融資するなど、一般市民が抱える困難を解決することに主眼が置かれることになる」と、詳細を明らかにした。

〔後略〕

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:11872 )