ギュル大統領、最初の公式訪問先北キプロスでスピーチ
2007年09月19日付 Zaman 紙

ギュルから世界に明確なメッセージ:島の問題の解決は、二つの国家があるという現実に基づく

ギュル大統領は、最初の公式訪問先の北キプロス・トルコ共和国(KKTC)で、キプロス問題の解決は現実に基づいてなされると語った。同大統領は、「この現実とは、キプロスには二国の国民、二つの民主主義、二つの政府が存在するということです」と話した。

アブドゥッラー・ギュル大統領は、昨日(18日)、最初の海外訪問を北キプロス・トルコ共和国で行った。同大統領は出発前にエセンボア空港で報道陣の前に姿を現し、ギリシャ系のキプロス共和国と世界に向けてメッセージを発表した。同大統領は、キプロス問題の解決は現実に基づいてなされると述べ、「この現実とは、キプロスには二国の国民、二つの民主主義、二つの政府が存在するということです。我々は、良い意図を持って、解決と和解に向けて歩み寄る決意です」と話した。同大統領は、トルコ側は2004年の国民投票以来、課されたことを為してきたと強調したギュルは、国際社会には、約束を守って北キプロス・トルコ共和国に対する制裁を解除するよう呼びかけた。大統領は、北キプロスが10年以内に東地中海におけるもっとも魅力的な場所になるだろうとも述べ注意を引いた。

大統領は、キプロスに向かう機内で行った会見で、ある新聞記者が「キプロスを見放しているという批判があります」と言ったのに対して、「そのようなことはありません。一人当たりの国民所得は2倍に伸びました。トルコで見なかったようなホテルがあります。北キプロス・トルコ共和国は大学都市の様相を呈しています。中東工科大学(ODTU)がキャンパスを開設したし、イスタンブル工科大学(?TU)もキャンパスを開設予定です」と語った。

ギュル大統領とハイリュニサ・ギュル夫人を、エルジャン空港で北キプロス・トルコ共和国のメフメト・アリ・タラト大統領とオヤ・タラト夫人が出迎えた。二人の大統領は直接会談後、メディアの前に姿を現した。ギュル大統領は「最初の海外訪問を北キプロス・トルコ共和国で実現できたことに誇りと喜びを感じています」と語った。また、キプロス問題に実際に取り組んできたと述べ、「公正で永続性があり、包括的な解決に達するために、トルコ側が十分に努力したことは国際社会においても受け入れられた事実です」と指摘した。大統領は、トルコが保障国としての責任を果たすことができると述べ、「トルコ共和国は、キプロスのトルコ人の安寧と繁栄、発展、そして治安を守り、権利と法を守るための努力を、これまでと同じく今後も続けます」と語った。アブドゥッラー・ギュル大統領は、キプロス問題を解決できていない責任はギリシャ系のキプロス共和国に帰すると繰り返し、国際社会に「これ以上遅滞することなく、北キプロス・トルコ共和国国民に課せられた制限を終結させるために具体的な一歩を踏み出す」よう呼びかけた。タラト大統領は、ギュル大統領の訪問は「大きな意義がある」と述べ、「この訪問は、包括的解決を直ちに勝ち取るために、我々が行った努力に対するトルコによる支援です。トルコが全ての条件下で支援してくださることは、我々に勇気を与えてくれます。トルコとの結束が継続されることを我々は確信します」と語った。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:11957 )