ロウハーニー師、ドイツを訪問:独外相と会談、ソラナEU外交代表との会談は後日に延期
2007年09月22日付 E'temad-e Melli 紙

 ハサン・ロウハーニー師は、ハヴィエル・ソラナEU共通外交代表との会談がキャンセルされた理由について、これといった理由はなく、ただブリュッセルで予定されていた自身の講演スケジュールが延期されたためであると述べた。

 国家安全保障最高評議会の前書記であるロウハーニー師はベルリンからの帰国後、イラン学生通信とのインタビューの中で、自身の外遊について「今回のベルリン訪問は、ある講演に招待されたことで実現したものだ。訪問期間中、ドイツ首相国家安全保障担当補佐官やドイツ外相をはじめとする人々と会談を行った」と語った。

 同師はまた、「ブリュッセルで講演を行い、同地でハヴィエル・ソラナEU共通外交代表と会談する予定もあったが、講演スケジュールが延期となったため、ブリュッセルを訪問することはできなかった」と付け加えた。

 ハサン・ロウハーニー師はまた、ソラナ氏と電話で話し合いを行ったことを明かし、その中で両者の懸案事項について意見を交わし、将来の機会に改めて会談を行うことで合意したと述べた。

 同師は「ブリュッセル行きがキャンセルされ、ソラナ氏との会談が取り止めとなったことに、何か特別な理由はあったのか」との質問には、「この問題には特別の理由などない。単に講演スケジュールが延期されたために、ブリュッセル訪問の傍らで行う予定だったソラナ氏との会談も後日に持ち越しとなっただけだ」と答えた。

 今回の外遊で、戦略研究所所長のハサン・ロウハーニー師はシュタインマイヤー独外相と地域問題、特にイラク・アフガニスタン問題について話し合い、さらに核問題をめぐる建設的な雰囲気の継続の必要性について議論した。ロウハーニー師は水曜日(シャフリーヴァル月28日=西暦9月19日)にドイツ外務省内で行われたこの会談の中で、イラン・イスラーム共和国が地域において有している潜在的な力や、地域情勢において担っている建設的な役割に言及した上で、イラク及びアフガニスタンに平和と安定を取り戻すためには、協力と参加を通じてこの潜在力を最大限生かす必要があると強調した。

 同師はまた、1時間半にわたって行われたこの会談の中で、中東地域におけるアメリカの一国主義的で強圧的な政策を批判した上で、政策を見直し、米軍のイラクからの撤退に向けたタイムテーブルを公表することが必要であり、これこそが情勢の正常化にとって最初の一歩となると強調した。

 同師はさらにドイツ外相に対して、「現下の状況では、近隣諸国がより良質の協力を行うことによって、イラク人民政府を同国の安定と治安の確立、及び復興に向けて支援することが可能だ」と指摘した。

 国家安全保障最高評議会内の最高指導者代理を務めるロウハーニー師はまた、核問題については次のように語った。「この問題の解決を求めるすべての国にとって、イランとIAEAが獲得した最近の成果を守ることが重要だ。なぜならば、このようなやり方によって、さまざまな疑念が取り除かれ、必要とされる信頼が獲得され、イラン核開発計画の将来に関する真剣な話し合いのための条件が整えられるからだ」。

 ロウハーニー師はドイツ外相との会談の中でさらに、「〔核〕燃料確保に対するいかなる保証もなく、実際ブーシェフル原発の稼働に際してさまざまな困難が生じていることを考えれば、核燃料を自給しようというイラン・イスラーム共和国政府の決断はもっともである」と指摘した。

 シュタインマイヤー独外相はこの会談の中で、大国としてのイランの地域への影響力を強調した上で、地域、特にイラクやアフガニスタン、レバノンが直面している脅威が、イランの協力によって、同地域に住む人々にとっての平和や安定、繁栄の好機へと変換されることに期待を表明した。

 同外相は核問題について、国連安保理常任理事国5カ国+ドイツとイランとの間の協力があまり進展を見せていないことに懸念を表明しつつ、IAEAとの協力におけるイランのイニシアティヴを前向きな一歩であると評価し、この過程を継続させるための状況を整える必要があるとした。

 会談の最後に、両者は話し合いの継続の必要性を強調した。ロウハーニー師は会談終了後、ドイツ訪問を終え、帰国した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11985 )