「敵にはイラン国民の発展を阻止することなどできはしない」:アフマディーネジャード、今年の軍事パレードで演説
2007年09月23日付 Iran 紙


【政治部】昨日朝7時ちょうど、アフマディーネジャード大統領は多数の軍幹部らとともに、イマーム・ホメイニー廟に隣接する閲兵式特別観閲席に姿を現し、イランが手にした国産の国防装備を間近で観閲した。

 本紙記者の報告によると、〈強要された戦争〉開戦記念日、及び〈聖なる防衛〉週間に合わせる形で全国一斉に開かれたこの式典には、国家の要職を占める文官・武官らに加え、さまざまな国のイラン駐在武官らも出席した。〔※註:「強要された戦争」及び「聖なる防衛」はともに、1980年から8年間続いたイラン・イラク戦争を指す言葉〕

 この式典の中でアフマディーネジャード大統領は、「聖なる防衛の時代、多くの経済的損失を被り、イラン国民の最良の人々を失ったが、この記憶はいつまでも我らが国民の心に残るだろう」と述べ、さらに「聖なる防衛週間は、最も誇り高く、最も美しい日々を思い出させる。当時、イラン国民は天の人〔註:ホメイニーを指す〕の指導の下、最も厳しい脅威を自らを昇華させる好機へと変えたのである」と語った。

 ■ 聖なる防衛の時代、自らを信じる精神が甦った

 大統領はまた、自らが失っていた文明創造力や自己を信じる心を、イラン国民は聖なる防衛の時代に取り戻したと述べた上で、「イランは今日、あらゆる領域において類を見ないほどのスピードで、栄光の頂へ向かって動いている。闇を信仰し諸国民の不幸を望むコウモリたちも、イランの学者たちが連日のように学問の新たな頂を征服し、その成果をすべての諸国民の平和のために供している様をしっかと見るがよい。その成果は、文化や軍事の領域でも実現されている」と語った。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、次のように加える。「軍事攻撃によってイランを破壊することができるなどと考えている者たちは、団結し、経験豊かで、信仰心が篤く、自らの力を信じ、力強く、近代的な国防装備を備えたイラン国民が戦場のただ中で抵抗し、国民の願望とアイデンティティを力強く守っている様を近くから見るが良いだろう」。

 大統領は敵がイランに対して繰り出している心理的なプロパガンダに言及し、「彼らはイラン国民を前に、何度も敗北を喫してきた。しかしなおも、彼らは心理戦争やプロパガンダ、経済的な制裁などといった朽ち果てた道具を使って、イラン国民のダイナミックな動きを阻止することができるなどと考えている。われわれが最新鋭の装備を保有しているということを、近くから見るがよい。お望みとあらば、もう一度教訓を味わうこともできる」と語った。

 ■ イラン軍、自らの力を披露

 アフマディーネジャード大統領の演説が終わると、聖なる防衛の傷痍軍人らの一団が、偉大なるアッラーの言葉〔が書かれた看板〕と〔アフマディーネジャード大統領らがいる〕特別観閲席の前を行進した。国内プレスの記者や海外メディアの代表者らが見守る中、式典の続きとして、国軍や革命防衛隊、バスィージ抵抗軍(=志願兵部隊)、及び治安維持軍に所属するイラン・イスラーム共和国軍各隊による整然としたパレードが執り行われた。

 その中で目を引いたのが、各地の伝統衣装に身を包んだ〈民族バスィージ〉部隊によるパレードであった。〈アラブ民族バスィージ〉は「われわれは〔第三代イマームの〕フサインを指導者とした戦士」〔?〕の句を叫び、〈クルド・バスィージ〉と〈バフティヤーリー・バスィージ〉はそれぞれ、「敵と戦うは我らが信条」「われわれは闘士にして戦士」などを唱えながら行進、最後に〈トクルメン・バスィージ〉部隊が行進を行った。

 さまざまな部隊が行進を行う中、戦闘機〈サーエゲ〉(稲光)及び〈アーザラフシュ〉(稲妻)が、〈パラストゥー〉(ツバメ)、〈S68〉、〈イラン140〉などの航空機、及びさまざまなヘリコプター——これらはいずれも国内で生産されたものだ——とともに、イマーム・ホメイニー廟の上空を飛行し、国防分野におけるイラン人技術者たちの能力を披露した。

 複数のニュース・ソースが伝えたところによると、今年の閲兵式の重要な特徴として、軍は昨日のパレードで、国内で生産された150点以上の陸海空各分野の国防の成果を披露したとのことである。イスラーム共和国国軍輸送部隊やイスラーム革命防衛隊もまた、国内生産された装甲車や、シャハーブ(流星)1・2・3、ゼルザール(終末の地震=クルアーン第99章の題名)、ナーゼアート(罪深い死者の魂を引き抜く者=クルアーン79章の題名)、ガドル(定め=クルアーン第97章の題名)などの各ミサイルを披露し、自らの軍事的な力を誇示した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11993 )