エジプトのIT戦略、カイロ市内とダミエッタに新拠点を建設
2007年09月21日付 Al-Ahram 紙

■ 5万人分の雇用機会創出をめざし、新たなIT地区をマアーディに建設
■ ナズィーフ首相、スマートヴィレッジでの式典において:「情報技術は経済・産業界に巨大企業を誕生させる機会を与えた」
■「IT関連輸出とダミエッタへのスマートヴィレッジ設立計画によって、エジプトは大きな飛躍を実現できる」

2007年09月21日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 エジプトのアフマド・ナズィーフ首相は、カイロのマアーディ地区に75フェッダーンの面積をほこるテクノロジー投資地区を新たに設立すると発表した。この決定は直ちに実行に移され、年内の第一段階完成をめざす。

 昨日、通信・情報技術省、行政開発省、社会保障省の各大臣とともにスマートヴィレッジ(訳注:エジプト各地に建設が予定されるIT・通信産業拠点)での毎年の記念式典に出席したナズィーフ首相は、マアーディの新テクノロジー投資地区には今後4年間で5万人分の雇用機会を生み出すキャパシティがあり、カイロの西に位置するスマートヴィレッジと補完し合って若年層向けの職業訓練の場を提供することになると語った。

 さらに首相は、エジプトはその潜在能力によって情報技術サービスの国外輸出の可能性を大いに有しており、またその潜在能力ゆえに情報技術サービスの国外輸出分野において世界13位に到達できるまでになったのだと語った。また政府は今回の計画を成功させ、通信センター建設プロジェクトへの投資を後押しするために、必要なインフラを今後充実させていくと発表した。

 ナズィーフ首相はさらに、エジプトは資源に恵まれていることからも2020年には先進国入りを果たすことが出来ると明言、また通信・情報部門における成功は経済・産業分野全体に波及し始めており、通信部門における技術の躍進によって巨大企業が誕生しつつあると強調した。

 またターリク・カーミル通信大臣は、優秀な人材が豊富で、複数の言語に対応でき、国際的な通信ケーブルが領域内を通過しているという地理的な特性も有しているエジプトには優れた競争力があると発言した後、「政府は通信センター建設を行う企業への奨励策を提供してきた」と語った。

一方、スマートヴィレッジ社のアリー・アル=ハフナーウィー社長は、都市の特徴ある活動を促進すべくダミエッタ市に新たなスマートヴィレッジを建設する計画が整ったと発表した。同社長は6thオクトーバー・シティー(訳注:カイロ郊外のニュータウン)へのスマートヴィレッジ建設は大成功を収め、投資にふさわしい場となることで、政府と民間部門との協同のモデルケースになったと語った。

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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:12004 )