欧州評議会、新ユーロ硬貨の地図からトルコを削除
2007年09月25日付 Yeni Safak 紙

欧州評議会が、来年流通する予定の新しいユーロ硬貨の裏面にあるヨーロッパ地図からトルコを消去したと報道された。地図からトルコが削除される一方で、キプロスは本来の位置よりも何百キロメートルも西、クレタ島の横に描かれた。

欧州評議会が、来年流通する予定の新しいユーロ硬貨の裏面にあるヨーロッパ地図からトルコを消去したと報道された。この決定に反論したイタリア人議員は、欧州評議会が「意識的にそして秘密裏に」トルコを地図から消去したことを明らかにし大反発した。

フィナンシャルタイムズ紙によると、欧州委員会は、来年、流通させる予定の新ユーロ硬貨の裏面に描かれるヨーロッパ地図用に、トルコ全体を含み、カスピ海まで至る地図を提案していた。


■「植民地主義的スタイルの地図に変更」

しかしEU加盟国政府が代表を送り込んでいる欧州評議会の特別会議において、欧州委員会が提案していた地図が変更されたと、フィナンシャルタイムズ紙が報じた。同紙は地図について、「植民地主義的」なやり方で新たに作成されたと述べた。
英国紙もこれによって「EU加盟国であるキプロスが、トルコの南側という本来の位置から移され、数百キロメートル西にあるクレタ島の近くに描かれていること」に注意を引いている。


■リベラル派は反発

この一方で、欧州評議会の今回の決定に対し、欧州議会のリベラル派イタリア人議員二人が激しく反発している。マルコ・カッパト議員とマルコ・パッネッラ議員は、「欧州評議会は、意識的にそして秘密裏にトルコをユーロから消した」と述べた。

カッパト議員とパルネッラ議員はまた、「加盟交渉が継続中の民主的な国であるトルコ」が、地図からはずされる一方で、「ベラルーシのような独裁国家」が地図上に示されていることを糾弾した。


■決定は欧州評議会が下した

フィナンシャルタイムズ紙も、トルコとの加盟交渉が開始された2005年以降、問題が起こっていることを明らかにし、「多くのEU政治家が正式加盟よりもむしろ『特権的パートナーシップ』を望んでいる」と報じた。

同紙は、欧州委員会が前述の二人のイタリア人議員に送付した書簡は、地図についての「最終決定」が欧州評議会によって下されたことを認めていると報じ、カッパト議員とパッネッラ議員が地図の変更を要請したことも伝えている。

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( 翻訳者:山下王世 )
( 記事ID:12009 )