トルコ国内のマイノリティーも、断食明けの祭りに共感し祝福
2007年10月13日付 Yeni Safak 紙

トルコで生活しているマイノリティーの国民らも、断食明けの祭りでトルコ人と同じ気持ちと同じ考えを分かち合っている。イズミルの歴史研究家であり新聞記者であるヤシャル・アクソイは、どの宗教を信仰していようと、皆が断食明けの祭りを大切なものと考えていると述べた。アクソイ氏は、イズミルではアルメニア人、ギリシャ人、レバント人(トルコに居住する、西欧出身者の末裔)、ユダヤ人がムスリムの宗教的祭りを大切なものと考えていると述べ、「断食明けの祭りにおいても、犠牲祭においても、それを侮辱するようなことが起こったことはないと記憶している。」
マルディン・シリア正教徒文化センターのヤクプ・ガブリエル局長は「祭りを祝う形はムスリムと同じである」と述べた。ガブリエル氏は、ミドヤト郡に約500人のシリア正教徒がおり、この地域全体ではこの数が1500人にまで達すると述べた。ガブリエル氏は、何年もの間国外で生活しているシリア正教徒が再び自国の土地へ戻り始めたと述べ、次のように続けた。「ここで生活している500人ほどのシリア正教徒は他の人々との間にいかなる問題も起こしていません。私たちは共にとてもすばらしい形で生活しています。私たちの祭りでは彼らが私たちのところに、彼らの祭りでは私たちが彼らのところを訪ねるのです。」
アドゥヤマンで生活しているシリア正教徒たちは、断食明けの祭りでトルコ人と同じように準備をしている。アドゥヤマン・モル・パウロ・モル・ペテロ教会のメリク・ウレク司祭は、「シリア正教徒の家族たちはすでにこの祭りを自分たちの祭りのように考えており、ムスリムの隣人たちと同じように祭りの準備をしています。今年も祭りが近づいています、私はこの祭りが愛と平和のうちに過ぎていくことを望みます」と述べた。

■アルメニア系住民
トルコで、住民がアルメニア系だけからなるハタイのサマンダー郡ワクフル村のベルチ・カルトゥム村長は、隣の村々にいるムスリムたちと断食明けの祭りを共に祝うと述べた。
カルトゥム氏は、自分たちは自らの礼拝を自由に執り行い、伝統、文化を保持していること、ムスリムとの関係がとても良い状態であり、彼らとの間にどんな差別もないと述べた。カルトゥム氏は、ハタイが3つの神聖な宗教をその中に守り保護してきたこと、皆一人ひとりに対し敬意を表し寛容な態度をとると述べ、次のように続けた:「ムスリムたちと断食明けの祭りを共に過ごしています。彼らは断食をしていたため、彼らのそばでは水を飲まず食べ物も食べません」

■ユダヤ人は食べ物を配給している
アンタキヤ・ギリシャ正教会の信徒財団の長ジョゼフ・ナセフもラマザンのときに液状油、砂糖、小麦粉、米、マカロニ、タヒーナ(ゴマバター)、シロップの入った食料品パケットを貧しい家族たちのところへ持っていき、それらを周囲にばれないように苦心しながら配ったと述べた。ユダヤ人共同体の長シャウル・ジェヌディオールは、自分たちもムスリムと同じように断食し、礼拝を行い、巡礼をおこない、貧しい者たちを援助するために努力し、これらのことは彼らとなんら変わらないと語った。シナゴーグ(ユダヤ教の礼拝堂)の周辺地区に住む貧しい者たちに食料品パケットと3種類のあたたかい食べ物を配給していることも付け加えた。

■アランヤの外国人たちは外国人であるということで、何ら不快なことを経験していない
アンタリヤのアランヤ地区に約30年前に定住し始めたドイツ人(彼らがこの地の外国人の大部分を占めるが)をはじめとして、アイルランド人、オランダ人、デンマーク人から成る外国人の人口は1万人に達した。自由トルコ人―ドイツ人友好協会(HUR―TURK)アランヤ支部長ファフリ・イイトは、アランヤで生活している外国人がアランヤ市のゲストハウスの庭で催された、郡主催の祭りの催しに参加したと述べた。イイト氏は、外国人たちがイフタール(断食明けの食事)に招待され、これらの食事会の大部分に参加したと説明した。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:12144 )