エルドアン首相の呼び掛け:武器を捨てよ、国会へ出でよ
2007年10月20日付 Radikal 紙

テロ組織はもう武器を手放す必要があると話すエルドアン首相:このことに成功したとき、地域にも安定が訪れるだろう。やるべきことがあるなら国会に来てやればいい。

タイイプ・エルドアン首相は、昨日イラク政府、アメリカとテロ組織に向けて重要なメッセージを送った。エルドアンはイラクに、クルド労働者党(PKK)の訓練キャンプの解散と、指導者の引き渡しを求めた。アメリカに対して「(アルメニア)虐殺法案は両国の関係を悪化させている」というメッセージを送ったエルドアンは、PKKに対しても「武器を捨てて国会へ来い」と呼び掛けた。
エルドアンは、昨日ウスキュダルにあるアカベ・ジャーミィで金曜礼拝を行った後、新聞記者の(トルコ軍派兵)決議とアルメニア虐殺法案に関する質問に答えた。エルドアンは夜にもチャンネル24テレビに生出演した。

■「山を去れ、都市民になれ」

チャンネル24での生放送で、「国は国民の融和を妨げる壁を取り払った」と語ったエルドアンは、次のように続けた:
・あらゆるサービスが提供されている:東部や南東部の国民は「学校がなかったが今はある。病院が無かったが今はある」と言っている。この国の首相というのは2度ハッキャーリに行き、はるかシェムディンリまで行ったらしい。こうしたこと全てが1つの変化をもたらしている。ディヤルバクルでは道路や水道のついていない村はほとんどなくなった。こうしたことは国民の国に対するまなざしを変えた。
・国会の下で:今ここでテロリスト、テロ組織は武器を放棄するだろう。武器を放棄してもはや都市民になるだろう。山を去るだろう。このことに成功したとき、この決定が下されたとき、我が国で彼らも自分の家族とともに心の平安を得て、地域にも念願の平穏や安定がすみやかに訪れるだろうと確信する。ここで我々の悩みはやるべきことがあれば国会に来て政治によってやればいいということだ。必要なのはそのことだ。唯一の出口は...
・民主市民党(DTP)は(PKKを)「テロリスト」と呼ぶように:(国会でDTP議員が厳しい対応を受けたという話を聞かされて)私からすればこれは厳しい対応ではない。今アメリカのPKKでもEUのPKKでも、全てのPKKをテロ組織と宣言しているのに、翻って議会に議席を持つこの党が、PKKをテロ組織と呼べず、いまだに「我々の兄弟」と言い、「我々の後ろの庭」と言っているのなら、どうあれ我々は一致団結して対抗すべきでないか?

■「AKPには50人のクルド人国会議員がいる」

・憲法上の国民の定義:国のある地域をテロ地域と宣言することは大きな誤りだ。クルド人の同胞をテロ組織の源のように呼ぶことには大きな過ちとなる。その中から現われた3~5千人のテロリストが地域を出たあと、何千人、いや何万人ものクルド系の同胞を影で放っておくことはできない。どんな社会の中からでも彼らは出現し得る。我が党の中には数ははっきりとは分からないが50人前後のクルド系の国会議員がいる。我々とともに地域へのサービス(提供)のために活動している。(東南部をテロ地域と見なす)このような差別を考えている人は誰であれ深刻な間違いを犯すし、この国を裏切ることになる。トルコ国民という言い方で表されるものは、憲法上の国民の定義だけである。クルド人の同胞にも敬意を表し、トルコ人の同胞にも敬意を表さねばならない。ラズ人やアルバニア人、ボスニア人に敬意を表さねばならない。
・ディアスポラ(祖地離散)のアルメニア人は土米関係にひびを入れている:
アルメニア人虐殺問題に関連してアメリカでトルコに反対するキャンペーンを行っている人々は、根本からアメリカとトルコの関係にひびを入れている。彼らはディアスポラで単に利益の勘定をしている。このことはトルコ-アルメニア関係の将来に根底から悪影響を与える。このように振舞っている限り、トルコ、アルメニア関係に何かプラスの出来事を期待してはならない。

■「首謀者たちは引き渡されなければならない」

エルドアン首相は、ウスキュダルで新聞記者の質問に答えた際に、「北イラクの訓練キャンプの解散とその地域にいるPKK指導者の引き渡しがトルコにとって満足のいくものとなるだろう」と述べ、次のメッセージを発した:
・時間稼ぎを許容することはできない:すでに時間稼ぎ戦略をトルコが許容しないことは最上級のレベルで説明した。いかなる国も、テロリストを隣国への脅威を生み出すような形で滞留させることはできない。滞留させているのなら、法の侵害がある。このような法の侵害は、イラクの北部で見られる。イラク中央政府はこのことに気付いている。イラク外相の発表はこの認識によるもので、遅きに失しすぎている。我々は彼らが問題を追求することを願っている。しかし我々はプロセスを開始させている。同じだけの決意を持って進めている。北イラクの全ての訓練キャンプの解散とそこにいるテロリストの指導者の引き渡しこそが、トルコを満足させるものである。

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:12249 )