マルディンの女性たちが生産する石鹸、ヨーロッパで販売
2007年10月26日付 Zaman 紙

英国のチャールズ皇太子が世界に知らしめた「ブットゥム石鹸」が、今度は高級ホテルで使われるようになった。リクソス、クラウン・プラザ、ホリディ・インなどの国際チェーンホテルを含む多くの五つ星高級ホテルが、客室用にマルディンの女性たちが作った石鹸を置きはじめている。

マルディンとスィイルトで広く使われているブットゥム石鹸は、テレビンノキという植物から作られている。化学物質を含まないこのナチュラル・ソープは、マルディンを訪れるトルコ人観光客や外国人観光客に注目されている。フケや抜け毛を防ぐこの製品は、マルディンの女性の手で形作られ、高級ホテルに出荷されている。トルコ女性企業家協会(Kagider)、多目的社会センター(Çatom)、衛生分野で活動するジョンソンディバーシー社が設立した石鹸生産センターでは、女性だけが働いている。テロが原因で雇用がほとんど停止状態にあるこの街で石鹸生産をする女性たちは、家計の助けになっている。同センターでは初段階として、ホテル用に30グラムと100グラムの四角いかたちのブットゥム石鹸の生産に入った。要望により異なる大きさでも生産が行われる。

ジョンソンディバーシー社代表取締役であるオナト・バイラクタル氏は、「多くの高級ホテルが我々の石鹸を購入しはじめています。リクソスホテルは、ヨーロッパにあるホテル用に大口の注文をしました」と述べた。同氏は、まだ事業は始まったばかりといい、石鹸カタログを準備し、集中的な広報活動をする予定であると語った。ブットゥム石鹸を世界が欲しいと思うような製品にしたいと述べた。

バイラクタル氏は、生産施設を設立する際、事業の社会的側面をも重要視したことを強調し、「南東部でテロを防ぐ方法は、雇用を生み出すような投資にあります。我々もこれを確保したかったのです」と語った。そしてマルディンの女性たちが生産するブットゥム石鹸がトルコを有名にし、トルコ観光にも貢献するだろうと話した。

オナト・バイラクタル氏は、トルコにおける五つ星ホテルにも石鹸を納品し始めていると述べた。しかし多くのホテルで、階段裏のような生産施設といえないようなところで生産される低品質の石鹸がまだ使われていると主張し、「一部のホテルでは使いかけの石鹸をひとつにしてお客に出しています。我々はこのような環境の中で、由緒あるホテルや休暇村に高品質で伝統的なトルコ石鹸を納品しはじめたのです。関心が増えていくにつれ我々の石鹸が、階段裏で生産された石鹸にとってかわっていくでしょう」と話した。

トルコでは現在2700軒のホテルがある。バイラクタル氏は、マルディンにある生産施設がフル活動すると、75軒のホテルの1年間の必要量を生産できるという。目下のところ、トルコにある10軒のホテルから1シーズンの注文を受けたことを明らかにし、生産施設の経費分は取戻せたと述べた。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:12258 )