Sukru Kizilot コラム:簿外取引が疑われるバス会社のヤミ燃料問題
2007年10月25日付 Hurriyet 紙

(シェケル)バイラムの2日目にヴァタン紙に(同紙記者の)ケリム・ウルケルによる興味深い記事が載っていた。
記事では(大手バス会社の)ウルソイ社社長で全バス事業者連盟(TOFED)のムスタファ・ユルドゥルム会長の「トルコには都市間・国際間の便を運行するバスが1万1千台ある。全てのバスの使っている燃料のほぼ3分の1はヤミ燃料だ。これは、30万トンのヤミ燃料とおよそ4億新トルコリラの税収減を意味している」といった形での衝撃的な発言が掲載されている。

■ヤミ燃料はどのように入手されているのか?

バス1台が年間90トンの燃料を消費し、この内の27トンにヤミ燃料が使われていると語るユルドゥルムは、1万1千台の使っている99万トンの燃料の内のおよそ30万トンがヤミ燃料であることを明らかにした。
ユルドゥルムの話によると、「国外やイランへ行くバスは、荷室を(燃料で)一杯にしている。多くの会社が海から来るヤミ燃料を使っている。バス(会社)のオーナーもしばしば高率な税金に耐えられず、このイリーガルな手段に手を染めている」。
記事が掲載されたあと、2週間待った。バス会社の経営者や政府高官からは、記事に関するいかなる発言や否定もしなかった。
問題がバス会社に限らないのは間違いない。都市間・国際間の貨物便のトラックもある。トルコへヤミで運び込まれ、特に東部ではヤミで売られている燃料もある。
そうしたヤミ燃料全てを全部一緒にして試算すると、20億ドル近い税収の損失が明らかになる。
ご存知でない方のために申し上げよう。燃料の販売価格のおよそ3分の1は税金である。この面から見れば、税金抜きで売られる「ヤミ燃料」は、売り手にとっても買い手にとっても極めてお得なものである。

■簿外取引の告白か?

バス(会社)が年間4億新トルコリラ分のヤミ燃料を使っていることは、4億新トルコリラの「簿外取引」を行っているということを意味する。
このお金を支払うためには、バス会社はおよそ4億新トルコリラの簿外、すなわち赤字での販売を行うことが必要である。もっとはっきり言えば、4億新トルコリラの燃料の代金が簿外で支払われるためには、少なくともこの分だけの簿外の収入がなければならない。
昔から言われてきた「男らしいジプシーは、勇敢さを示すとき、やった盗みのことを言う」という言葉にあるように、バス会社がヤミ燃料を買っていることを明らかにする一方で、収入を隠していたことも告白したことになる。
一方でバス会社は我々に怒るべきではない。話の根拠は、TOFEDの名で行われ、「全てのバスの使っている燃料のほぼ3分の1はヤミ燃料だ」ということを明らかにした発言に基づいたものだ。
事情が本当にTOFED会長の言った通りなら、「ヤミ燃料」を使っているという点から、想像をも超える深刻な問題がある。

■次は国会議員の番

2000年以降に年金受給者となった社会保険基金(SSK)加入者の、43パーセントの年金月額の増額を可能性にした法規定が、火曜日の公報で公布された5698号法によりその日付で廃止された。
今、年金受給資格を返上して、あと数年SSKの加入者として働く人の年金の月額を3~4倍増やすことができるかどうかが議論されている。昨日も書いたように、近々1つの法律が出され、この議論に終止符が打たれる。3~4倍どころか、1倍さえ年金月額の増額は行われない。
それなら... 一方で国会議員がいる。彼らはどうなるのか?
憲法86条によると、国会議員は;任務を継続しながら、一方で月額約3千新トルコリラの年金を受け取ることができる。5510号法の臨時10条によれば、年金と国会議員報酬の両方を受け取る者は、「社会保障支援保険料」を支払っていない。
国民皆に適用されていることが、どうして国会議員に適用されていないのか?

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:12261 )