イラク側の臨戦態勢、もはや秒読み
2007年10月28日付 Milliyet 紙

トルコ軍が越境軍事作戦のために待機するなか、シロッピのちょうど向かいに当たる北イラクのザホではペシュメルゲ部隊が(※またはペシュマルガ:クルド人の武装組織)、山間や山頂に陣地を据え、テントを張っている。

トルコ軍(TSK)は北イラクに向けた越境軍事作戦の準備を終え、号令の時を待っている。国境を越えた北イラク側でも、動きが活発化し続けている。ペシュメルゲの活発な動きは、国境を越えたトルコ側からも見てとることができる。
 トルコの戦闘機が毎日、国境地帯で飛行を続ける一方で、国境線ぎりぎりのところまで入り込んでいるクルド人のペシュメルゲ部隊は、ザホ近郊のカラヴォレ地区のすべての山頂を押さえている。アルビル、ドゥホクなどから送られてくる特殊訓練を受けたペシュメルゲの武装強化部隊も国境付近の山頂に配置された。

■村人を退避させた・・・
 ザホのすぐ近く、トルコとの国境線上にある険しく起伏の激しい山脈にもペシュメルゲ部隊が配置された。記者たちに対しては、山頂周辺で20、30人ほどのグループをつくり、重機関銃で武装し待機しているペシュメルゲ部隊を撮影することは禁止されている。
 ペシュメルゲ部隊は、ディヤン、メティナ山脈、ピリ-タティ、メルガソル、ソラン、セルゼレ、カニマシ各地区で市民達に外出禁止令を出した。この地域の行政当局の決定により、この地方の村で生活していた人々は他のところへ移され、ペシュメルゲ部隊が代わりに駐屯している。火曜日からこれまでに、アメディイェ、メルガソル地区の村人も完全に退避させられた。
 ペシュメルゲ部隊が国境に向けて重機関銃や軍用品を、中身が見えないコンテナに入れて運んだことも明らかにされた。最も多く持ち込まれているのはディヤナ地区である。

■「自爆テロ」への警戒
ハッキャーリ県チュクルジャ郡で、軍警察(ジャンダルマ)の詰所の前に来て、怪しい行動をしていた女性がいたことがわかった。この一件をきっかけに、北イラクからトルコに自爆テロリストが入国する可能性があるとして、各治安部隊に警戒するよう通達された。イラク国境線のすぐ近くの「軍用地」とされている地区に許可なく入り込もうとする者たちに、立ち入り防止策が一層強められた。武器を携帯している者達に対し警備兵に、必要な警告の後の「射撃命令」が下された。

■戦略的ポイントへの派兵
チュクルジャの国境線上にある戦略的地域に向けて、陸、空両路から軍隊の派遣が続けられている。北イラクとの国境付近では特殊部隊が完全装備で間断なく作戦を続けている。作戦においてPKKとの激しい衝突はまだ無いと報じられている。

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( 翻訳者:田林玲 )
( 記事ID:12276 )