イラク首相、テロに対する勝利を宣言
2007年11月07日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ アル=マーリキー、テロに対する勝利を宣言
■ アル=サルサールで大量の武器、集団墓地発見
2007年11月07日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【バグダード:本紙、諸通信社】
モースル北方からファッルージャ西方、ビージー、ティクリート、サーマッラー、バラド、アル=ダヒールといった不安定地区を含む地域で、米軍イラク軍合同の作戦が開始された。これは、「鉄槌」と称される大規模軍事作戦の一環であり、アンバール県でのアル=カーイダ撃退成功をふまえ、北方の各県で国民融和の雰囲気醸成のために立てられた計画である。
火曜(6日)米軍は、イラク軍が、アンバール県とサラーハッディーン県をまたぐアル=サルサール湖の側で、22の遺体が埋葬された集団墓地を発見したと公表した。また、米イラク合同軍は、同湖周辺の元大統領宮殿近辺にアル=カーイダの武装兵が潜んでいるとして、その地点を標的にしていると述べた。
イラク軍の声明も、国内中部の重要なアル=カーイダ潜伏地の1つにおける作戦中、集団墓地を発見した事を裏付けている。
また、イラク放送は、イラク軍がロケット弾計700発以上を含む大量の武器を押収した事を伝えている。同放送によれば、「イラク軍は、(集団墓地)犠牲者の身元と死因を調査中であり」、「容疑者3名を拘留、爆弾を仕掛けられた車両2台と大量の武器を押収、それらを破壊した」。
合同軍スポークスマン、ジョン・チャールトン大佐は、「アル=カーイダはこの地域を作戦に利用していた、我々の作戦が、今後彼らの攻撃を阻止するのは確実である」と述べた。
ロイター通信によれば、珍しく火曜の夕刻に行われたバグダード市内の視察を通じ、マーリキー首相は、「テロ、民兵組織」に対する勝利を宣言した。宗派間抗争が激しかった間、日没は、バグダードの住民にとり、大急ぎで帰宅せよというサインだった。宗派を理由に拷問や殺人を行う暗殺集団が通りをうろついていたので、その餌食とならないように。
マーリキーは、補佐官や護衛官らと共に、バグダードの名高い通りであるアブー・ヌワースを訪れ、サッカー場にいた若者らと言葉を交わし、地域住民の声に耳を傾けた。マーリキーによれば、住民らは「テロ、民兵組織」に勝利したのであり、以前のように、爆発や発砲により市内の通りが数万の命を奪った宗派間暴力の戦場となる事はない。
他方、マーリキーは、ディーワーニーヤにおいて、南部の県知事や公務員数名の暗殺に関ったと疑われる武装民兵を標的にした大規模作戦が計画されていると述べた。
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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:12374 )