トルコ大国民議会人権委員会:スカーフ禁止は憲法違反
2007年11月09日付 Yeni Safak 紙

 トルコ大国民議会の人権委員会でスカーフ着用の禁止について議論された。憲法を始め、どの法律にもスカーフ着用を禁止する条項はないことが強調された。

 トルコ大国民議会の人権委員会において、大学で適用されている法的根拠のないスカーフ着用禁止が撤回されるべきだとの声があがった。人権委員会は大学、弁護士会連合会そしてトルコ・中東行政機構(TODAIE)の人権センターの代表者らと共に人権侵害を議題に上げた。公正発展党のチョルム選出国会議員のムラト・ユルドゥルム氏は、教育を受ける権利を保障することは基本的人権に含まれると述べ、「スカーフを着用した女子学生の生活スタイルへ干渉がなされている。スカーフを着用した女子学生をもう一度学校へ戻し、不当な扱いをやめなければならない。」と話した。共和人民党スィヴァス選出議員のマリック・エジュデル・オズデミル氏は「イスラム風スカーフは政治的シンボルである。あなたがイスラム風スカーフを議題に掲げたことを残念に思います。あなた方は大学関係者みんなにイスラム風スカーフについて質問している。」と述べた。公正発展党アフヨン選出議員のアフメト・コジャ氏は、トルコにおいて人権にかかわる諸問題について範囲を広げた適用が原因であると述べ、「大学でのスカーフ着用禁止の適用は憲法上、法律上、根拠のないものだ。」と述べた。
公正発展党ディヤルバクル選出の議員のアブドゥッラフマーン・クルト氏は、共和人民党のオズデミル氏が人権委員会のメンバーであるにも関わらず、スカーフのような人権問題にイデオロギーを持ち込むことに不快を感じると話した。公正発展党ブルサ選出議員のメフメト・オジャクタン氏も学生の表現の自由が制限されることも、教育の権利が侵害されることも人権侵害であると述べた。

■政治的シンボル

 人権委員会のザフェル・ウスキュル委員長は大学生が政党のメンバーになりうることに注意をひきながら、「シンボル問題についてこれほどまで議論されるとは思わなかった。」と話した。

 

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:12396 )