Hasan Cemal コラム:バイカルを近くから追跡せよ!
2007年11月14日付 Milliyet 紙
共和人民党(CHP)の党首バイカルが北イラク及びクルド人に関して行った最近の発言は関心を呼び、積極的な評価に道を開いた。
理由は明白である。
バイカルは、近年「クルド」の単語をほとんど口にすることを避けていた。クルド問題が存在しないという立場をとる政治家となった。別の言い方をすれば:
社会民主主義を忘却する一方で過激な民族主義路線に移動した。
このフィールドにおいてバイカルは、オヌル・オイメンのようなスポークスマンとともに、特に近年の選挙において民族主義者行動党(MHP)の党首バフチェリとの民族主義の競争にすら登場した。
以下のように理解できる:(国内の)東部でドアを閉めることは、西部で自党により多くの票をもたらすと考えた。
しかし、これも実現しなかった。
政治的な日和見主義は有用ではない。
バイカルに説得力があるかどうかの問題そのものが、この点からも明らかになった。もう少し言えば、本物がいるときにそれを真似しても、選挙ではそんなに尊敬されなかったということだ。
バイカルは今何をしようとしているのか?
何を追求しようとしているのか?
発言は興味深い。
一部の観点からは肯定的なものだ。
更に昨日まではクルド問題に関して全く建設的な発言をしなかった、北イラクへの軍事越境作戦を熱心に主張する、更に(北イラクの)バルザーニをもその標的に含むことを述べる程にまで踏み込んだバイカルの発言に関して考察することは驚くべきことではない。
CHPが最大野党としてクルド問題を、PKKや北イラクについての建設的な政策提言を主導すること、内閣と円滑な政策統合に向かうことは、もし可能であるのならば、トルコを安定させ、トルコの前を(未来を)開く。
しかし、注意しなければならない、ここまでの私の文章に疑いの影が差し掛かっている。
用心深く書いている。
何故なら、テーマはバイカルについてだ…
彼自身、新聞の大見出しになることを熟知している政治家なのだ。
新聞記者達に日々のコメントで気をそらさせることのプロである。
同じ日に何人かの新聞記者と話し、その中の1人が、入手したバイカルの発言が特別であると考えて新聞に載せる、しかしその翌日の朝、夢が破れたことを目の当たりにする可能性もある。何故なら、他紙においてもこの知らせが見出しに踊っているのを見るからだ。
もしくはバイカルは、政治の協議事項を変えることを熟知しているように、選挙においてショーウインドーを整えることにも長けている。世論において関心を呼び起こすショーウインドーの飾り(候補者)を見出し、彼らを国会議員に押し上げることにおいて、彼の上に出るものはいない。
しかし、年は過ぎた。
全て同じことが行われて、異なった結果が得られないのが見られるにつれて、バイカルの信念は逆転していく。
繰り返すことは有益である。
最新の発現は積極的なものだ。
CHPの党首バイカルは、翌日にスポークスマン達と、たとえどれ程共に細かい基準の仕上げに入ったとしても、発言は無意味ではない。
これらは発展させられるのだろうか?
どこまで広まるのだろうか?
民族主義から方向転換することは出来るのか?
この発言を何のために行った?
来たる党大会のためなのか、それとも?
社会民主主義がこれほどの時間が経った後に彼の頭にとりついたのだろうか?
問いは増えるばかりだ。
何故なら、テーマはバイカルに関してだから…
このため、CHP党首の最新の発言に関して最終的な判断を下す前に、彼自身を一定期間近くから追跡し、しっかりマークすることは有益であると私は考える。
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( 翻訳者:関口 陽子 )
( 記事ID:12444 )