Oktay Eksi コラム:エルドアン首相の談話、正しいことには賛成、しかし・・・
2007年11月25日付 Hurriyet 紙

24日(昨日)、エルドアン首相は党首を務める公正発展党がクズルジャハマムで開催した「第9回協議・評価会議」でスピーチを行った。同首相は、我々が承認可能なアイディアと、我々が「待ってください。それはそうではありません」といわざるを得ない見解を混在させたスピーチをこの会議で行った。

まず我々が賛成する事柄に触れましょう。
首相はこう述べている。
「暴力とテロの敵は、自由な環境なのです。そうであるならば、テロとの戦いで最終的な結果を得るために、多元的民主主義を実践しましょう。自由な環境を強化しましょうと言っているのです」

ある一部の層、特に極端な民族主義を内包する発言を行う人たちに、こう述べている。
「あなた方がトルコに対して行う最悪な行為は、後ろ向きな民族主義的発言を続けることです。分離主義的なテロ組織の目的は、我々の結束と協調を壊すことです。そもそも彼らが望んでいることはこれなのです。こうした機会を与えるようないかなる言動、そして行為を認めることはできません」

「内部で敵を探すこと、国民の一部に対し『ああだこうだと理由をつけて忠誠心のある人たち、無い人たち』というように区別することは、我々の結束と協調に害を与えます。もともとテロ組織が望んでいることがこれですよね?」

「私は、アタテュルクの最大の功績は、民族的出自、宗教、信仰が何であろうと、わが国の全ての個人を、トルコ共和国の国民性の下に統一したことだと思います。このつながりを確実に注意深く守らなくてはなりません」

「我々内部には、敵対的な言葉ではなく友好的な言葉が必要です。もし我々がテロの災難から救われるのならば、この救われた状況は、民主政治を解決の扉として、そして権利を求める扉として開け放すことで可能となるのです」

「テロの分離主義的プロパガンダに対し、我々の社会構造を強化・強力にし、友好的なつながりを強化し、我々自身をひとつの国民とする価値観を芽吹かせ、共有するためには、我々全員に責務があるのです」

また政党名は伏せていたが、民主市民党には、「法的秩序内に留まるか、あるいは、法的秩序を犯したことで生じる結果を認めるか」を呼びかけている。

繰り返すが、これらの全ての発言に我々は躊躇することなく、自ら署名して承認することができる。

しかし、首相は別のことも述べている。

例えば、新憲法を作成する作業は皆にオープンであると説明するためにこう述べている。
「我々は可能な限り最高レベルの社会参加を実現させつつ、法案の最終的な形を提示するでしょう。この過程で全ての機関の貢献を我々が受け入れることは、最初から発表していました」

「かたちになって出てきた憲法について、可能な限り広範囲から合意を取りつけることを目的としています」と述べている。その後、トルコ法曹協会によって作成された新憲法案にも言及している。一応は謝意も述べている。しかし、ご覧のように我慢できずに、「以前の法案と矛盾しています」と言う。「広範囲でオープン」と主張しておきながら、自分には(他を)締め出す権利を与えている。弁護している法案が敏感になる本当の要因である「世俗主義を守る」という問題については、全く触れていない。

最後に…首相は、11月5日、ブッシュ大統領との間で行われた「議事録が作成されなかった」会談に関して、情報を求める人々に対し、「極秘事項を公表することはできません」と答えている。
しかし、誰も首相が「極秘事項を語ること」を要求してはいない。求められているのは、その会談の内容が国家の記録に残っているか否かを公表するということだ。
「部族」政府ではこういった記録は必要とならない可能性もある。しかしここに国が存在しているのであれば、記録は必要なのである。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:12526 )