大学生ら、ムーサヴィヤーンに対する無罪判決に抗議
2007年11月28日付 Iran 紙

【政治部】ホセイン・ムーサヴィヤーンへの容疑のうち2件に関して無罪との判断が下されたことに対し、テヘラン諸大学バスィージ学生の一団は昨日、抗議集会を司法権の前で行った。

 抗議集会に参加した学生らは、「われわれは偉大なるホメイニーの理想に対する裏切りを許さない」、「裁判所が正義の場となるよう、仕事をせよ」、「ランチとスパイの思い出を楽しみながら行われる、ムーサヴィヤーン無罪を祝う祝典」、「ムーサヴィヤーンを釈放せよ、黒幕より」、「我らが栄誉と誇りをいくらで取引した」、「汚れたハンカチで拭いても、ガラスはきれいにはならない」、「イギリスのロビー活動の成功と核のスパイの無罪放免、おめでとう」などと書かれたプラカードを手にしていた。

 彼らはさらに「偽善者よ、恥を知れ、国から出て行け」、「核で妥協を図る者に死を」などとシュプレヒコールを上げた。

 報告によると、抗議集会を開いた大学生バスィージの代表者は、「国の情報当局者のトップがムーサヴィヤーンの犯罪は立証されたと表明しているときに、司法権がその彼を無罪放免にするとは、どういう意味か?」と気勢を上げたとのことである。彼が演説を終えると、警備官らは集会の取り締まりとマイクの押収に取りかかったが、学生らの抵抗によって失敗に終わった。

 集会は最終的に、声明を採択して終了した。声明は次のように指摘している。「これまでの前歴を考えれば、司法権の捜査の対象となってきたその他多くの重大事件の時と同じく、この問題についても司法権による断固たる措置など期待すべくもなかったが、しかしそれにもかかわらず、核スパイ事件の容疑者が無罪放免となったことは、学生運動にとってまったくの冷や水であり、口ばかりの司法権に対する一縷の望みも潰えてしまったといわねばならない。このことであのお方〔=ハーメネイー最高指導者を指すものと思われる〕も、黒幕や司法マフィアの存在に気付かれたことであろう」。

 声明の最後で、バスィージ大学生らはムーサヴィヤーンの容疑について公開の裁判で審理するよう要求、さらに司法権長に対しては、司法機関による弁解不能な決定についてきちんとした説明を大学で行うよう求めた。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12561 )