イランとベネズエラ、反帝国主義諸国への投資を目的とした20億ドル規模の基金を創設 イラン紙
2007年01月15日付 Iran 紙

2007年1月15日付イラン紙2面

【政治部】ウゴ・チャベス・フリアス現ベネズエラ大統領は、イラン大統領との会談の後、反帝国主義諸国への投資を支援するため、イランとベネズエラが1月末までに初期資本20億ドル(約2400億円)規模の戦略的基金を創設する予定であることを明らかにした。

 ファールス通信の報道によると、チャベス大統領は「この基金の資本金を増やすことで、世界各国間で新たなプロジェクトを実施する可能性が整うだろう。またこの基金によって、帝国主義のくびきの下に置かれている諸国民の解放も可能となろう」と加えた。

 チャベス大統領はまた、「イランとベネズエラの関係は極めて深く、両国は互いに寄り添った一つの祖国であると敢えて言うこともできるほどだ」と述べた。同大統領は、イランとベネズエラが経験した二つの革命が有する共通の側面に言及しつつ「我々は神に感謝せねばならない。神のおかげで我々は目覚め、仲間になったのだ」と加えた。

 彼は「帝国主義の目的は、我々の弱体化にある。イランとベネズエラが抱える困難は、帝国主義の利益に異を唱えていることによるものだと、我々は確信している」と述べ、「我が国の政府は、いかなる情況にあっても、核問題ではイランの側に立つ所存だ。イランとの関係を現在の数倍にまで高める準備は出来ている」と強調した。

 イラン国営通信(IRNA)によると、アフマディーネジャード大統領も世界の金融機関は帝国主義者たちの道具であるとし、「彼らは進出したあらゆる地域で、破壊的な財政的影響を残してきた」と強調した。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、国連の安全保障理事会での決議通過によって、イスラーム共和国に精神的打撃を与えようとしたアメリカやイギリスの企てが失敗に終わっていることについて、ベネズエラ大統領に説明した。

(中略)

 アフマディーネジャード大統領は、今回の訪問で得られた両国の合意に触れ、「イランとベネズエラのもう一つの責務は、世界の革命思想を広めることにある。なぜならば世界の全ての問題の根源は、列強による不適切な支配に帰着するからだ」と加えた。

 同大統領はまた、列強は資本主義企業の利益を満たすことだけを考えていると指摘した上で、「世界のすべての関係は、これに基づいて形成されてきた。我々は今日、過去150年にわたるこうした支配を目の当たりにしているのだ」と述べた。

 大統領は、今日我々には愛と人々への奉仕の文化を広める必要があるとした上で、「こうした愛は、進歩、同胞愛、そして全ての諸国民にとっての平和へと帰着する」と加えた。

 両国の高官らによる協議では、戦略的共同投資基金を始動させることで、創設国やメンバー各国は帝国主義的・覇権主義的な金融・行政ネットワークとの関係を断ち切るための重要な一歩を踏み出すことになるだろうとの期待が表明された。

(後略)

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( 翻訳者:深澤野絵 )
( 記事ID:4380 )