退職した国会議員に終身給与
2007年12月08日付 Milliyet 紙

定年退職の権利のない国会議員に対し、年金に代わる代理補償金が支払われることが国会の議題に上がっている。25歳で当選した場合、4年間代議士を務めれば、生涯にわたって最低賃金の3倍の給与を得ることになる。

労働者と退職者の不均衡によって社会保障システムの赤字が毎年増大していることを受けて準備された、労働者の早期退職を調整する社会保障法案と、定年退職の権利をもたない国会議員への終身給与が結び付けられている。
ファルク・チェリキ労働社会保障大臣がトルコ大国民議会(TBMM)で行った答弁によれば、定年退職の権利がない150人の国会議員に対し、法案が可決された後、補償金の支払いが始まる。この法案では25歳で議員に選ばれ、最長4年代議士を務めれば、最大で一人当たり最低賃金の3倍の給与が死ぬまで毎月支払われることになる。チェリキ氏の報告によれば、この法案の施行により、現時点でのデータでは政府負担額が年間で270万YTL(約2億5500万円)になるという。

■ 4年ごとに増額
トルコ大国民議会(TBMM)家族・労働・社会問題委員会で、法律に関する答弁を行ったチェリキ氏は、法案が国会議員にもたらす影響の詳細を説明した。彼が提出した情報によれば、法案により、退職に伴って年金を受ける権利をもたない国会議員に対し、3万の指数と公務員の給与係数の乗積から算出された合計額が月ごとに補償金として支払われる。約150人の国会議員が対象になるが、施行に伴う年間の負担額は270万YTLになる。

施行されれば、25歳で当選した議員は次の選挙まで最長4年間TBMMで職務を果たすことになる。チェリキ氏が例に挙げたように、その議員が男性の推定寿命80歳まで生きたとして、51年の間全く働かなくても、2008年1月の時点では1480YTL(約14万円)の給与が得られる。現在150人の国会議員が対象になっていることから、年間270万YTLと見積もられる負担額は、こうしたわけで4年に1度加算されることになる。

■ ダブル受給は継続
法案によって、定年退職者の労働について、彼らの月給をカットする判決が据え置かれた一方で、国会議員への優遇措置だけが推し進められている。法案によって、国会議員としてTBMMで働きつける者が、国会議員の給与も退職年金も両方受給することに関する法改正は行われない。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:12625 )