新党「イラン・イスラーム発展公正党」が誕生
2007年12月15日付 E'temad-e Melli 紙

 新たに結成された「イラン・イスラーム発展公正党」の初会合が木曜日、テヘランで開かれ、昨日金曜日まで行われた。この会合の開催によって、同党は事実上、自らの活動を正式に始めることとなった。新たにイラン政界に進出した同党は原理主義派に近い政治的傾向を有しているが、しかし同派とは一部の路線で距離を取っている。

 イラン・イスラーム発展公正党の発起人委員会はこれより前、「政党10条委員会」での同党の名称の承認をめぐって、しばし対立していた。当初彼らは、「国民連帯党」や「国民発展党」といった名称を提案していたが、10条委員会はこれを認めず、最終的に現在の名称である「発展公正党」に落ち着いたという経緯がある。

 同党の設立には、第7期国会の議員9名が参加している(同党の発起人で中央評議会の委員には、国会の委員会の委員長2名、副委員長2名、その他国会議員5名が含まれている)。

 今回の大会で同党の総書記に選出されたレザー・タラーイーニーク議員の最近の発言によると、イラン・イスラーム発展公正党は同じ考え・傾向を有するその他のグループと次の国会選挙での連携に関し協議を行う予定であり、独立派の原理主義者たちに加え、「独立奉仕者派」、「良識派」、「緑の党」、「ジハード・アーバードギャラーン」といったその他の党派とも連携・協力し、「国民連帯連合戦線」という枠組みで選挙活動を行うことを視野に入れているという。

 さて、今回の2日間にわたる会合の初日、同党の総書記が選出されたのに加えて、大会や戦略評議会、実行評議会、総書記代行、スポークスマン、実行委員会などが同党の柱として紹介された。それによれば、同党の総書記にはレザー・タラーイーニーク、総書記代行にアミール・アリー・アミーリー、スポークスマンにセイエド・アフマド・ダストゲイブ、中央評議会議長にキャマール・ダーネシュヤール、大会書記にアーデル・アーザルがそれぞれ選出された。今回の会合には、モフセン・レザーイー、モハンマド・ハサン・アブートラービー=ファルド〔第7議会の第二副議長〕、レザー・タラーイーニークらが演説を行った。

 いかなる政党や集団にも属することはないとしつつ、革命とイスラーム共和国体制の理想と理念を擁護する発展公正党のような政党なら、いかなるものであれ支持すると述べる公益判別評議会のモフセン・レザーイー書記は、演壇に登り次のように演説した。「今日、貧困と失業をなくすことはサッダームや独裁者を放逐することよりも重要度が低い、などということはない」。「かつてイラン国民が独裁者、そして占領者を追い出すために革命を遂行し、大いなるジハード〔=闘争〕を選択したとするならば、今日貧困と失業、後進性を国からなくすために、別の大いなるジハードを始める必要がある」。レザーイー書記はこう続ける。

 レザーイー書記は続けて、次のように強調した。「もしイランに一人の貧困者も存在しない、そういった日がいつか来るならば、その日こそイスラーム革命の最終的勝利を正式に宣言する日であろう。もしいつの日か、イランが進歩という観点から世界の全ての国を上回り、精神性や神への信仰や畏れがイスラーム教国イランにおいて、社会を構成する人々全てを包み込む、そういった日が来るならば、その日こそイスラーム革命を祝う最後の祝典を開くべき日であろう」。

 同書記はさらに、イラン・イスラーム発展公正党について触れ、「われわれの理想の全てが達成されるためには、一つの偉大なる神が、もう一人のアリーやザフラーが必要だ。この目的に向かって進む上で、同党がイラン国民に貢献することを望む」と語った。
〔※「アリー」は初代イマーム・アリーのことで、国を統治する上で完璧な指導者を象徴する。「ザフラー」は預言者ムハンマドの娘でアリーの妻ファーティマの別称で、最高の女性を象徴する。〕

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12679 )