ディンク暗殺事件容疑者、容疑認める
2007年01月21日付 Zaman 紙

■ 容疑を認める
アゴス紙編集長で、アルメニア系新聞記者であるフラント・ディンクを襲った殺人容疑者が、サムスン県警本部で行われた取り調べで容疑を認めた。アゴス紙編集長であるフラント・ディンクの殺人容疑者、オギュン・サマストは、イスタンブル警察本部に連行された。
サムスンバスターミナルの長距離バスの中で拘束されたのち、サムスン県警本部に用意されていた専用機でアタテュルク空港に連行されるサマストは、徹底的な警備のもとサムスンを後にした。
サマストは海岸沿いの道を通ってジェッラフパシャ法医学協会に向かい、そこで健康診断をうけたのち、ヴァタン通りにあるイスタンブル警察本部に連行された。
サマストはそこで行った最初の自白で、反省していないこと、そしてインターネットに影響をうけたと話している。

■ 逮捕後
県軍警察により、ユスフ・ズィヤ・ユルマズ長距離バスターミナルで逮捕されたオギュン・サマストは、県警の取り調べをうけたあと、ヘリコプターでイスタンブルに連行される。
メトロ旅行会社のナンバープレート34JAZ53のバスでイスタンブルからサムスンに来たサマストは、バスの中で、運転手や乗客から身を隠していたと伝えられている。トラブゾンの家族に会うため、ハレムからバスに乗ったサマストは、21番の座席に座っていた。バスが乗客を降ろすためにユスフ・ズィヤ・ユルマズ長距離バスターミナルに入ったところで、サムスン県警本部と軍警察が身柄を拘束した。軍警察が自分の乗ったバスに近づくのに気付いたサマストは、座席の間に身を隠そうとしていたと伝えられた。
逮捕され、バスから降ろされてバスターミナルの憲兵詰め所に連行されたサマストは、そこで最初の取り調べを受けた。サマストは取り調べのあと、警察に身柄を引き渡され、サムスン県警本部で容疑を認めた。サムスンの共和国司法長官であるアフメト・ギョクチュナル氏が、サマストの自白を発表した。ギョクチュナル氏は、記者の質問には口を閉ざした。サマストは県警本部での取り調べをうけたあと、6人と一緒に特別作戦支部の所有する「サソリ」という名称の車でサムスン‐チャルシャンバ空港に連行される。ここで待機しているヘリコプターでイスタンブルに連行される。
容疑者の写真の公表により得られた通報にもとづき、行われた捜索で逮捕された犯人は、トラブゾン出身であることがわかった。トラブゾンで行われた捜査で、サマストの父と、1年半前あるレストランチェーンのトラブゾン支店を襲ったサマストの友人が拘束された。
フラント・ディンクの第1級殺人容疑者とされるサマストは、過去15日間で私営航空会社を使いトラブゾン‐イスタンブル間を5回行き来していたこがわかった。サマストの父であるアフメト・サマストは、トラブゾンのフェリズリ市役所で臨時職員として働いていたことが明らかにされた。オギュン・サマストは、トラブゾン・アフメト・ジャンバル高校の生徒であると公表された。
事件に関連して、サムスン県警本部は口を閉ざしている。

■ 法に照らし合わせた取り調べ
イスタンブルの共和国司法長官であるアイクト・ジェンギズ・エンギン氏は、フラント・ディンクの殺人容疑者である17才のサマストの取り調べに関し、「取り調べは法に照らし合わせて行っている」と述べた。
司法長官であるエンギン氏とイスタンブル県警本部長のジェラレッディン・ジェッラフ氏は、フラント・ディンクの殺人容疑者であるサマストの取り調べについて報告を受けるため、ヴァタン通りにあるイスタンブル県警本部にやって来た。エンギン氏はそこで、「サマストの取り調べに誰がはいっているのか」という記者の質問に、容疑者が18歳以下であり、それゆえそれにふさわしい、適切な取り調べが行われていると話した。エンギン氏は、「取り調べは法に照らし合わせて行っている」と述べた。イスタンブル県警本部長のジェラレッディン・ジェッラフも、数時間のうちに取り調べの様子について説明をすると話した。
一方、サマストが身柄を拘束されたバスに一緒にいたとされるメフメト・アリ・Tとエルハン・Çも、サムスンからイスタンブルへ連行され、イスタンブル県警本部で取り調べをうけていることが明らかになった。

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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:4411 )