190人の名誉殺人による投獄者調査―刑罰よりも、名誉
2007年12月22日付 Milliyet 紙

ディジレ大学(DU)文理学部社会学専攻の教員、マズハル・バアル准教授をリーダーとする8人編成の調査チームは、4千kmにも及ぶ旅路を重ね、名誉殺人による受刑者190人と47の刑務所で面会した。

名誉殺人によって懲役20-35年の判決を受けた受刑者たちと面会したバアル助教授は、次のように語った。「一部の受刑者については、殺人を犯したにも関わらず、今でも被害者に対する怒りを抱いているのを確かめました。重罰化は抑止力とならないと言っています。彼らにとって重要なのは名誉を守ることなのです。」

さらにバアル氏は、彼らが名誉のために娘、義理の母、実母、姉妹、妻、花嫁を殺したことを説明し、「彼らは自分が見下されたと感じています。結果こうした殺人は社会的な圧迫の結果としておこなわれるのです。名誉殺人の犯人は刑務所でも外の世界でも大きく評価されています」と話した。

■ 殺人は計画的

バアル准教授によると、こうした殺人が計画的に行われていたことが明らかになったという。「妻を殺した受刑者たちは、心の中の疑いを解消するために子どもにDNA鑑定を望んでいます。心の中の不安が消えないのです。面会した受刑者の中には、この鑑定をどのように行うのか、その方法を我々から聞こうとする者もいました。」

トルコの全ての地域で名誉殺人の受刑者と面会したが、地域間でこの種の殺人に関して違いは見られない、とバアル氏は主張する。ただし、東部と南東アナトリア地域で社会的圧力はより強いとも語った。

バアル氏がリーダーを務め、人類学・社会学・心理学・社会福祉学の専門家で構成される8人編成のチームは、トルコ科学技術研究機構(TÜBİTAK)の協賛のもと進められているこのプロジェクトのために、今後エスキシェヒル、ビレジキ、コンヤの刑務所でも名誉殺人の受刑者と面会する予定である。バアル氏はプロジェクトが終るのはこの面会の後だと語り、その後調査評価レポートを執筆することを明らかにした。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:12717 )