イラク、モースルの治安情勢
2007年12月29日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ モースル、アルーカーイダの弱体化、資金提供者らが逃亡

2007年12月29日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【ニネヴェ:本紙】

ニネヴェ県の治安情勢は過去に比して改善されており、モースルのアル=カーイダ系組織はその活動を鈍らせている。アル=カーイダが最早同県においては大きな脅威ではないとさえ言われるようになった背景には、彼らへの資金提供者が手を引き、あるいは逃亡したため作戦行動に要する資金を得られなくなった、組織内部の序列に乱れが生じている等の事情がある。

一昨日の木曜(27日)、ニネヴェ県知事ドレイド・ムハンマド・カシュムーラを訪問した、駐北イラク連合軍司令官ヒール・トゥレグ将軍は、以下を述べた。

「アル=カーイダへの資金提供者の多くが拘束され、もしくは殺害されたため、彼らは資金難に陥っており、ニネヴェでは最早大きな脅威を形成していない。」

「米軍並びにイラク治安軍は、引続きニネヴェ県の武装グループに対応するが、モースル市の治安情勢は以前と比べ改善されており、同市のより良い将来が見え始めた。」

「既存の資金提供者らが、彼らの財産を盗んで逃亡するようになったため、同県の武装グループの多くは現在資金が尽きかけている。そのため組織内には亀裂が生じている。犯罪行為を働く若者のグループが散見されるが、無秩序な彼らはいわゆる「テロリスト」ではない。」

「今こそ、長らく経済再建の機会を失ってきた同市の人々の経済情勢、生活水準が改善されるべき時機である。」

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:12778 )