来年度予算案、石油収入への依存を減少:「敵対する国々による石油価格引き下げに、我々は備えている」 イラン紙
2007年01月22日付 Iran 紙

1月22日付イラン紙

【経済部】総額2290兆リヤール[約30兆6860億円]におよぶ1386年[西暦2007年3月21日から2008年3月20日]国家予算法案が、昨日、大統領から議会に提出された。

 同予算法案では、石油収入への依存を減少させたほか、住宅問題、若者の就職・結婚問題の解決に対する本格的な取り組み、および、外資の保護と国内投資の拡大、非石油産品の輸出増加を骨子としている。

 アフマディーネジャード大統領は、来年度予算法案の特色を次のように述べた。
「総予算額は、19.6%、政府の石油収入以外の歳入総額は18.3%増加している。」

 大統領は、さらに、国会での議員らの懸念のひとつが、一般会計予算における石油収入の割合の増加にある点に言及し、以下のように発言した。

 「85年[2006-2007年]は、外貨準備の利用は381億9200万ドル[約4兆5830億4000万円]だったが、86年[2007-2008年]は、その額を295億5500万ドル[約3兆5466億円]にまで減少させた。」

(中略)

 大統領は、世界市場における石油価格の下落傾向に触れ、次のように発言した。
「石油価格の下落が続いている。将来的な価格の推移は予測できない。(国連安保理の)決議案によって我々を苦境に立たせようとした我々の敵は、石油価格引き下げによって、我々を窮地に追い込めようとするに違いない。」

 アフマディーネジャード大統領は、「我々は外貨準備の利用を縮小した。また、石油1バレルあたりの価格は、85年[2006-2007年]予算では、44.1ドル[約5300円]と見込まれていたが、来年度予算では33.7ドル[約4000円]を見込んでいる。これは大きな出来事である。」

 大統領は、来年度予算で見込まれている石油価格予測を、敵対する国々へのイラン国民の用意を示すものであると述べ、以下のように発言した。

 「我々は敵対する国々に対し、こう述べたい。我々には準備ができている。石油価格を引き下げても、我々は、我々のなすべきことをするであろう。国家は問題なく運営され、計画の目標は達成される。事態が起きても、我々はそれに備えている。」

 アフマディーネジャード氏は、来年度予算におけるドル-リヤールの換算比率を1ドルあたり8900リヤールとしている。

(後略)


[訳者注]1ドル=8900リヤール=120円で換算した。


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( 翻訳者:井上貴恵 )
( 記事ID:4442 )