ドイツで、トルコ人を侮辱したひどいポスター
2008年01月04日付 Yeni Safak 紙

最近、移民の適応関連法にみられるように、人種差別による外国人敵視の姿勢を明確にしたドイツで、今度はある政党が支持を集めるために若いドイツ人女性が不快な思いにさせられていると主張し、「アリ、性目的で近づかないで」というスローガンのポスターを印刷した。

ドイツで外国人敵視と移民反対を基本政策とするドイツ共和党(REP)は、1月27日実施予定のヘッセン州の選挙でこれまでの不振を払拭するため、トルコ男性が金髪のドイツ人女性に不快な思いをさせていることをとりあげた「アリ、私に性目的で近づかないで」というキャッチコピーでポスターを印刷した。ドイツ共和党は、極右政党への要望が高まる中で、世論に十二分に応えるためにこの見苦しい攻撃を開始した。

■非難に満ちている
ドイツ共和党の公式機関紙である『抗議のとき』は、金髪女性の写真の横に大きな文字で「アリ、私に性目的で近づかないで!」と書かれたポスターについて、次のように極めて侮辱的なことを述べて、正当化している。
「金髪のドイツ人女性は最近、頻繁にトルコ系やアラブ系のムスリム男性の不快な行動にさらされています。トルコ人やアラブ人は、通りやディスコ、金髪のドイツ人女性を見ればところかまわず、しつこく迫ります。このキャンペーンでは、不快な思いをしている金髪女性たちを救済することを目的にしています」

■イスラームへの攻撃
ドイツ共和党のヘッセン州青年支部のマティアス・オトマー支部長も見苦しく非難をし、こう述べた。
「女性たちの大半を4枚の壁に囲まれた場所に閉じ込め、そして女性だけでは通りに出さないような男達が、なんの羞恥心もなく、ドイツ人女性や娘たちの尻を追いかけているのです。これに寛容にはなれません」
ヘッセン州のあちこちに貼られたドイツ共和党のポスターには、「非寛容で女性の敵であるイスラームに反対します。ドイツでは強制結婚や名誉殺人は許されません。署名:あなたのソフィーより」、「ミナレットが焼き払われますように」、「教会堂はドイツの村々に、モスクはイスタンブルに」という表現もみられる。

ヘッセン州のローラント・コッホ州長官が外国人政策に関して強硬な見解を述べた会見について、ドイツ共和党は、「我々もこの見解を支持しているのです。しかし我々は人種差別主義者のレッテルを貼られるのです」という見方を示した。同党は、2005年の連邦議会選挙ではわずか0.6%の得票率であり、2001年以降、どの州の議会においても議席を獲得したことはない。

■若い女性たちは無防備
 金髪女性の写真の横に大きな文字で、「アリ、性目的で私に近づかないで!」と書かれたポスターには、次のように述べられており、極めて侮辱的な内容となっている。
「金髪のドイツ人女性は、最近、トルコ系やアラブ系のムスリム男性の不快な行動にさらされています。彼らは金髪女性を見ると、あたりかまわず彼女達にしつこくせまります。ムスリム男性たちが獲物を狙う目で見つめる若い女性たちは無防備です。このキャンペーンでは、不快な思いをした女性たちを助けることを目的としています」

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:12795 )