アレヴィー信徒による「ジェムエヴィを礼拝所に」との要求、却下
2008年01月13日付 Zaman 紙

司法は、アレヴィー信徒の予算とスタッフに関する要求に対し否定的な回答を出した。アンカラ第六地方行政裁判所はジェム財団が起こした訴えを結審し、興味深い確認を行った。

同裁判所は、理想的であるのは「中立的な国家」であると言明する一方、「宗教的規範と法的規範の間で形成されるようとしているバランス」は世俗的国家原則から離反することにつながると主張した。また、アレヴィー信徒間の信仰と実践の形式には差異があることを強調し、この要求はすべてのアレヴィー信徒を包摂するものではないと留意を促した。アレヴィー信徒が信仰に関する圧力に晒されているとの具体的な証拠はないとも強調した。

訴えに関する出来事は2005年に議題となった。ジェム財団は「ジェムエヴィに礼拝所の地位を与えること、礼拝のために経常予算から支出がなされること、そして宗務庁内の組織にスタッフを割り当てること」という要求を出していた。

8月19日に首相府はこの要求を却下した。ジェム財団は2000人の名の下、この決定を無効とするために地方行政裁判所に告訴した。裁判所は、全会一致で首相府を正当とし、「宗教的規範と法的規範の間で形成されようとしているバランスは、次第に世俗的国家原則から離反し、様々な信仰形式が平準化され、結果として宗教と信仰の自由を制限することになりかねない」という見解を出した。こうした要求は、新たな法的整備が実施されずに解決されることはない、とも指摘した。

判決では次のような表現が用いられた。「理想的なのは中立的な国家体制の存在です。平等の原則によって目指されるのは、差異をなくすことではなく、様々なグループに認められている特権が停止されることなのです。しかし原告は、異なるイスラーム解釈を採用しているアレヴィー共同体の名の下で、幾つか特別扱いを肯定する要求しています。」

裁判所は、アレヴィー信徒の自由が阻害されたことに関する具体的事例は明らかにされ得ないと述べ、ジェム財団が「代表」の立場にあることをも問いただした。(その中で)アレヴィー信徒の間で信仰形式や自己定義において差異があることに言及した。ジェム財団が控訴する場合は、この件は行政裁判所にもちこまれる。

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:12870 )