イスラーム風スカーフ、大学を二つに割る -現場で混乱続く
2008年02月26日付 Radikal 紙

イスラーム風スカーフをした学生は、多くの大学で中へ入ることができなかった。入場した者も学部により異なる対応を受けた。高等教育機構(YÖK)でのスカーフ問題での分裂も昨日、双方の応酬へと発展した。

憲法改正案施行に続いて、昨日授業を始めた大学で全くの大混乱が生じた。学長たちの「受け入れない」、高等教育機構「受け入れなさい」との双方の意地の張り合いは校門での緊張を高める要因となった。スカーフをした学生たちは自身には開かれていない扉を開けさせようとする中で、警備員に「どういう理由があるの、書類をもってるの?だったら見せて。大統領、首相、高等教育機構理事長はみんな私たちの味方よ」といって反発した。115大学のうち18大学が、憲法改正と高等教育機構の命令を考慮し、スカーフをした学生を授業に迎えた。

各大学の模様は以下の通りである。

・中東工科大学:
警備員がスカーフをした学生に一人ひとり警告した、何人かの学生は頭部を出さない旨を主張した。あるスカーフをした女子学生は警備員にむかって「スカーフをした人が入れないのはどういう理由があるの、書類をもってるの?だったら見せて。大統領、首相、高等教育機構理事長はみんな私たちの味方よ」といって反発した。女子学生は、警備員の厳しい態度に、更衣室にスカーフを脱ぎにいったが、その時女性用の帽子で入ろうとした。警備員はその女子学生の通過を許可しなかった。

・アバント・イッゼト・バイサル大学:
入り口で警備員が身分証明書とスカーフチェックを行った。何人かの学生はスカーフを脱いだが、何人かは抗議活動を行ってスクールバスから降りて授業にでなかった。

・バフチェシェヒル大学:
スカーフをした学生は中に入れてもらえなかった。入りたい者はスカーフを脱いだ。何人かの学生は大学の前で集まって「中に入れてもらえるのを」待った。

・チャナッカレ3月18日大学:
バスでキャンパスに来る学生が頭部を隠さないよう望んだ。これに従わない学生はバスから降ろされた。

・コジャエリ大学:
スカーフをした学生にはキャンパスへの出入りを認めなかった。約25人のスカーフをした学生が大学当局に関して権利の侵害を訴え出た。コジャエリ大学は、憲法改正がトルコ大国民議会を通過後、スカーフをした学生に門戸を開いた最初の大学となった。ただその適用も午後には撤回された。

・マルマラ大学:
門にいた警備員はスカーフをした学生には入場許可を与えなかった。何人かの学生は警備員に対して「何故入れないのですか?」というと、「そういう命令だ」と答えた。何人かの学生はスカーフを取って入った。何人かは帰っていった。あるグループは大学の前で待っていた。このグループはスカーフをとって入った学生に対して、「私たちはこんなことのために頑張ってんの」といって怒った。スカーフをとって入った学生たちは、「こうして入れないのが見えないの?私たちは決着がつくまで待つわ」と言い返した。

・ミーマール・スィナン芸術大学:
門の警備員が「入れません」と答えた後に、スカーフをした女子学生のなかの1人は涙を堪えきれなかった。匿名希望の学生は「私にこの自由が与えられた。だからまだ禁止されているように振舞えない。ただ大学に入って反発に出くわしたくない。心から望んでスカーフをとってはじめて、学校は自分たちのものという意味になるのよ。今生じている展開は好ましいと思えない。政治的に私たちを利用しているのよ」とのべた。

・ブルサ・ウルダー大学:
早朝教育学部に来た何人かの学生は、警備員の始業時間前のチャンスをみてスカーフをしたままキャンパスへ入った。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:13220 )