サルカムシュのエスラさん、村で最初の高校卒業女性になる予定
2008年03月03日付 Radikal 紙

エスラさんは、トルコの東の端の60世帯の村で生活しており、3年前までは高校生になることなどただ夢見ることしかできなかった。そして現在、16歳のエスラさんは、村で最初の高卒の女子となる準備を進めているところだ。

カルス県サルカムシュ郡シェヒトハリト村出身のエスラ・ティムチンさんは、五人の子がある家族の娘である。2005年にミッリエト新聞が「お父さん、私を学校へ連れて行って」キャンペーン(女児就学促進キャンペーン)の枠組みの中で、村から35キロ離れたサルカムシュに100人の学生を収容する寮を建設した。このおかげでエスラさんは、サルカムシュのキャーズム・カラベキル高校に行けることとなる。しかし、村にはこれまで高校に進学した女子はひとりもおらず、両親をはじめ皆が彼女の就学に反対した。

■ 村のタブーを壊してやった

エスラさんは就学の意志を貫き通し、ついに両親を説き伏せた。「村のタブーを壊してやったと信じています」と語るエスラ・ティムチンさんは、現在サルカムシュのキャーズム・カラベキル高校の1年生で、サルカムシュ女子学生寮で暮らしている。今までひとりも高校へ行った女子がいなかった村だが、エスラさんによって初めて、高卒の女子が生まれることとなる。エスラさんは寮生活の中でギターの演奏も身に付け、将来の夢は考古学者だという。彼女は次のように語っている。

「両親をはじめ村の皆が、私が女の子だからといって就学を望みませんでした。私はイスタンブルに住んでいる母方のおじに電話し、応援を求めました。両親は私に「寮もないし、どこに住むんだ」と言いましたが、ミッリエト紙が建設した寮のことを話しました。大変でしたが、認めさせました。村の女の子たちの未来を開きたいです。私たちの村から、私に続いてたくさんの子が就学すると信じています。全ての障害に立ち向かい、高校を卒業するのが目標です。その後も、大学を卒業して考古学者になるつもりです。村の女の子たちのこういった可能性が大切にされないといけません。もし私たちの郡に住める寮がなかったら、両親を説得できませんでした。」

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:13275 )