10万リアル紙幣が夏に発行される
2008年02月26日付 Iran 紙

 イラン中央銀行のタフマーソブ・マザーヘリー総裁は、10万リアル紙幣(訳者註:原文では「1万トマーン紙幣」。10万リアル=1万トマーン。以下全てリアルに統一。)の計画が最終段階にあることについて報告した。そして、イラン暦1387年ティール月、もしくはモルダード月(訳者註:西暦2008年6月21日~8月21日に相当)までには、この紙幣が印刷され市場に投入されるだろうとの期待を表明した。

 同総裁は、メフル通信のインタビューで次のように説明した。「10万リアル紙幣の発行は、日常の支払いに必要な(決済)手段を確保し、また、通貨供給量とインフレをコントロールするために必要な最低限度に設定されており、紙幣のデザイン、図柄の決定、印刷の各プロセスにあと3ヶ月が必要だ」。
 
 彼は更に、次のように付け加えた。「より高額の紙幣の発行によって、チェックプール*の役割はより小さくなるだろう。しかし、この決済手段が市場から回収されることはない。」



* 訳者註:現在イランでは、5万リアル紙幣が最高額面紙幣となっているが、一般に流通している高額紙幣は1万および2万リアル紙幣であり、物価に比して価値が低い。このため、より高額の流通証券として、チェックプールと呼ばれる一種の支払保証小切手が広く利用されている。これは、銀行毎に50万、100万、500万リアルといった金額を予め印刷して発行するもので、外観も紙幣に類似している上、トラベラーズチェックのように利用時にサインをするだけと使用方法も簡単なため、紙幣とほぼ同じ感覚で使用されている。

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( 翻訳者:清水悠史 )
( 記事ID:13314 )