スエズ運河での発砲事件で米大統領が遺憾の意を表明
2008年03月28日付 Al-Ahram 紙

■ ブッシュ大統領がムバーラク大統領に電話、スエズ運河事件でのエジプト市民死亡に対し遺憾の意を表明
■ アメリカ大統領、犠牲者及び負傷者の家族に対し哀悼の意を表し、事件の状況調査をペンタゴンに指示
■ ホワイトハウス、エジプト・アメリカの友好関係重視を確認
■ アメリカ第五艦隊、犠牲者遺族の支援を誓約

2008年03月28日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ワシントン:アースィム・アブドゥルハーリク、諸通信社】

 今週月曜日にスエズ運河でアメリカ船グローバル・パトリオット号の発砲によりエジプト市民が死亡した事件について、事件の悪影響を収拾するため米ホワイトハウスが迅速な対応をとった。ジョージ・ブッシュ大統領は昨日、ホスニー・ムバーラク大統領に電話で連絡をとり、エジプト人“バンブーティー”〔訳注:スエズ運河付近の海域を航行する外国船に小船で近づいて甲板に飛び移り、みやげ物や果物などを販売するという、ポートサイド近辺で行われている伝統的な生業〕、ムハンマド・フアード・アフィーフィーの死亡と、その仲間の負傷をもたらした事件に対し、極めて遺憾であると表明したのである。

 この電話会談で米大統領は犠牲者と負傷者の家族に哀悼の意を表し、アメリカ船グローバル・パトリオット号がスエズ運河の入り口付近でエジプトの“バンブーティー”船に発砲した件について、不明点を調査するよう米国防総省(ペンタゴン)に指示したと確認した。またブッシュ大統領はペンタゴンに、二度とこのような事件が発生しないよう、必要な措置をとるよう求めた。

 同様にブッシュ大統領はムバーラク大統領に対し、この痛ましい事件がエジプト・アメリカの友好関係に影響しないように希望すると伝えた。

事件の影響を抑え、真相を明らかにすることを目指すアメリカ側の対応の一環として、米第五艦隊司令部はスエズ運河で発生し、エジプト人バンブーティー、ムハンマド・フアード・アフィーフィーの死亡と仲間の負傷をもたらした事件に対して遺憾の意を表明し、あらゆる形で犠牲者遺族の支援を行っていくと約束した。

(後略)

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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:13477 )