Ismet Berkan コラム:エルゲネコン8年史 (4)
2008年04月08日付 Radikal 紙

1日の中断をまたいで、連載へ戻ろう。今日「エルゲネコン」という名前で知られており、私が時折「公正発展党(AKP)よいなくなってどうにでもなってしまえ組織」という名前も使う「陣容」の観点から見れば、キプロス問題、より正確に言えばアナンプランが国民投票にまでかけられたことはとても重要な転換点である。
日曜日のこのコラムでも私は説明しようと努めたが、当時の2人の軍司令官は、国連のコフィ・アナン事務総長と会談するためにニューヨークに向かった北キプロス・トルコ共和国(KKTC)のラウフ・デンクタシュ大統領に当初は「心配するな、我々が後ろについている」と言ったものの、その後ヒルミ・オズキョク参謀総長を超越することはできず、ある意味では敗北を喫した。
この敗北感は、特にこの内の1人の司令官にとても大きな影響をもたらした。一方で、最近まで一緒に行動したと思っていた友を「臆病だ」と非難し、他方ではすでに最後の数カ月を過ごした要職の持つ力を使って将来に向けた計画を立てていた。
すでに2004年1月以来行われた最初の行動の初めの段階で、「売国奴の新聞記者」リストが準備され、キプロスでの解決とトルコのEU加盟を擁護することを祖国への裏切り行為と同一視することが起こっていた。これは、一時の感情的反応の外部への現れではなく、念入りに準備された心理的な戦闘戦術であった。
政権の座に就いていたAKPも、トルコのEU加盟を擁護する人々、従って民主的な基準の向上や人権の実効化、親西洋の政策が取られることを擁護する新聞記者をはじめとする市民社会組織や実業界の代表者、知識人などの幅広い層も、「非国民」あるいは「売国奴」を宣告され、相い対する民族主義の前線が形成されていった。
我々ラディカルで「赤リンゴ連合」と名づけた(この名前は連合のメンバーもすぐに自分たちで使うようになった)「陣容」は、(国の)頂点で作られたこの注意深く入念な計画と、心理的な戦闘戦術とに必須のものとしてほとんど1日で姿を現した。
皆の先頭に立って2004年1月にクーデターを起こすことを強く望んだ一群の高位退役将校たちが属する「文民」社会組織が、この指令官が退役前に国の資源を利用して準備した計画と戦略のおかげで、のちに続々と出現した。
何よりも目指されたことは、「赤リンゴ連合」の拡大と、全てのアンチAKPの力がこの連合で結集することだった。そもそもそのおかげで、特に農村で例えば民族主義者行動党(MHP)党員が、共和人民党(CHP)のデニズ・バイカル党首を出向えたり、あるいはちょうどその反対にCHP党員がデヴレト・バフチェリ(MHP党首)を出迎え見送るなどし始めた。アタテュルク主義思想協会(の活動)はどの地域でも活発だった。
しかし短期間で瓦解が生じた。CHPとMHPは、自分たちの外で書かれたシナリオの一部になることを望まず、静かに連合から離れた。次第に連合にはアタテュルク主義思想協会とその周辺のマージナルな青年組織が残るだけとなった。今日はといえば、彼らの活動はほとんど下火となった状態である。
それでも活動は一定の勢いを得て、トルコの最も重要な安全保障官僚の1人の言葉によれば「国家を救うライオン」たちが活動の中で重要な任務を獲得、合法的な姿をした非合法な組織化に移行し始めた。
2004年8月に退役したその司令官の指令の下に準備された計画はいくつかの不具合を伴ってはいたが進んでいた。計画は大雑把に言えば次のようなものだった;2004年1月に「身売りされた、売国奴のメディア」が協力をしなかったために2月28日ばりのポストモダン・クーデターは実行されず、AKP政府を転覆できなかったが、今度はメディアを外部から包囲し、コンプレックスに取り付かれて反AKPの雰囲気を醸成し、一方で幅広い層からの支持が得られるような活動が行われることで、まずメディア、次いで政府に圧力がかけられるはずだった。心理戦はこのようにして計画された。
まず行政裁判所襲撃が起こった。アルプアルスラン・アスランという名の襲撃者は行政裁判所の建物で死者を出し、その後捕まった。襲撃者はスカーフを禁じた判決を理由に手に武器を取った。つまり行動は「反世俗主義」であった。確かに襲撃者は最近はむしろ国民主義者の周辺で時間を過ごした人物であったが、いずれにせよ広範な大衆は、自分たちが信じたいと思うことを信じた。幅広い参加を得た葬儀は近年でもっとも大きな世俗主義、つまり反政府デモとなった。そうなったがこれよりも大きいものが起ころうとしていた;共和国ミーティングが迫っていたのだ。ミーティングのトップには、すべての計画を立てた元軍司令官のシェネル・エルイグルの姿があった。

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今日のところはまた紙幅が尽きてしまった。また明日続けよう...

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:13586 )