南東アナトリア・プロジェクトの予算不足は失業保険積み立て金で補填
2008年04月20日付 Milliyet 紙

タイイプ・エルドアン首相が重要視している南東アナトリア・プロジェクト(GAP)の完成のために、277億YTL(約2兆2437億円)のコストがかかる一連の計画を準備している政府は、一連の計画の資金調達のため失業保険基金に目を向けた。
NTVのニュースによると、GAPを5年で終わらせるために必要な277億YTLの財源のうち78億YTL(6318億円)は、GAPの枠組みで組まれた予算からあてられる。残りの199億YTL(約1兆6119億円)のうち159億4500万YTL(約1兆2915億4500万円)は中央の予算から割り当てられる。20億YTL(1620億円)は公共・民間共同の形で出資される。中央の予算から割り当てられる約160億YTLのため財源探しを続けている政府は、失業保険基金に目を向けた。

■政府の2つの方策

エルドアン首相にも伝えられた計画によると、基金の財源がGAPで使われるために2つの方策がとられた。第一に、基金に振り分けられる1%の政府負担金は5年間GAPで使われるよう計画された。たまっていく財源の80%を直接GAPに、20%は活発な労働力活用対策に使われる。
もうひとつの方策には、基金のうち個人積立金80億YTL(約6480億円)を利用する旨の内容が含まれている。個人積立金40億YTL(約3240億円)から得られる利益が5年間GAP事業に振り分けられることが計画されている。

■労働組合に告知

政府は、この計画を労働者と雇用者の各連合に伝えた。各連合は計画を今週中に検討する。各連合は、週末にファルク・チェリキ労働社会保障大臣と行われる会談で見解を明らかにする。
計画は、社会保障法に関する議会での話し合いの場で各政党にも伝えられ、基金の財源を使うという計画が法律の92条に追加されることについては、社会の各方面と話し合う必要があるため、中止されたことも述べられた。

■エルドアン首相:5年以内に完了

エルドアン首相は、GAPが5年以内に終えられると説明していた。エルドアン首相は、この5年で約8500兆TLが東・南東だけに費やされることを明らかにし、「さて我々は南東アナトリア・プロジェクトを開始しました。プロジェクトを続けていいます。1.2~1.5京TLの投資をここに行っています。私たちの目的は、神の思し召しがあれば、5年内にこのプロジェクトを終えることです。神の思し召しがあれば、シルヴァンとジズレのダム。神の思し召しがあれば、灌漑の水路とスプリンクラーシステムで、そして可能ならスプリンクラーシステムを用いた農業を実現するのです」と話した。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:13622 )