ムバーラク大統領誕生日のストライキの呼びかけに打ち勝った市民たち
2008年05月05日付 Al-Ahram 紙

■労働と勤勉がストの呼びかけに打ち勝つ

2008年05月05日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 何もかもがいつも通り輝かしい一日だ。サラリーマンたちはオフィスに、労働者たちは工場に、学生たちは学校や大学に出かけ、庶民は自分と子ども達のためにいつものように稼ぎを求める。煮豆売りの屋台を朝から客が取り囲む様子までもが日々見慣れているままだ。

 我々には無駄にする時間などもうない。エジプトの各県の状況はこのように物語っていた。街で出会う全ての人の表情に勤勉さのしるしと労働への決意が見られ、例えば不動産の登記所を訪れてみれば、普段どおりたくさんの人が登記にやってきているのを目にすることが出来る。

 バスに乗って運転手や切符係に、何かいつもと違うところはあるかと訊いてみるといい。「全然」との答えが返ってくるだろう。商店街をぶらついて閉まっている店の数を数えようとしても、その結果は0件だろう。

 手短に言えば、人々の愛情と帰属意識とが他のどんな感情にも勝ったということだ。運転手のムハンマド・シャハータさんは朝6時から車に乗り、アクセルを踏んでいつも通り仕事を始めた。カイロ大学副学長のムハンマド・ユースフさんは仕事を愛する大学教授らしく、自分のアイデアを学生たちに伝え、技師のヒシャーム・アル=タルサーウィーさんはこの日、いつも以上の仕事をこなした。誰もが役にも立たない考えなど放っておいて、一生懸命働いたのだ。

 毎週日曜日には休暇を取る労働者たちも、昨日は珍しいことに職場に現れた。なんでも否定的に受け止め、サボタージュを呼びかける連中の鼻を明かすために。

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:13813 )