イスラームとコプト・キリスト教の宗教指導者たち、女子割礼に反対する声明を共同で発表
2008年05月12日付 Al-Ahram 紙

■ アスワンの宗教指導者たち、女子割礼を犯罪行為とみなす方針に支持を表明

2008年05月12日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP国内面

【ジーハーン・ムスタファー】

 国家母子評議会はアスワンで行われた二つの会合に参加した。第一の会合ではワクフ局とコプト正教会とが女子割礼を犯罪行為とみなす方針を支持する旨の声明を発表し、第二の会合ではアスワン弁護士組合が、女子割礼という有害行為を拒絶する声明を発表した。

 ワクフ省アスワン担当次官を務めるマドブーリー・ヤースィーン師は、「女子割礼は慣習であって〔イスラームで規定された〕崇拝行為ではないという見方でイスラーム指導者達は一致した。なぜならクルアーンにも真正なスンナにもこの慣習について言及が無く、また“人に害をなさない”〔訳注:預言者のハディースの一つ〕というのがイスラームの原則だからである」と断言した。コプト正教会のエドフ副教区長であるサリーブ・イリヤース神父も、「女子割礼はアフリカの慣習であって、キリストの教えから出たものではない。慎みとはその人の性質と育ちからおのずと生じるもので、女子割礼が堕落を防ぐことはない」と強調した。

 国家母子評議会のムシーラ・ハッターブ事務局長は、「評議会の技術顧問委員長を務めるスザンヌ・ムバーラク大統領夫人が『子どもへの暴力反対・第三回地域会議』の開幕セッションで『終わりの始まり・女子割礼にノー』キャンペーンを始動したことで、2007年には重要な進展が見られた」と発言した。

またアスワン県のムスタファー・アル=サイイド知事は、今回のようなイニシアチブがアスワン県から発せられたことへの喜びを表明した。アスワン県では女子割礼撲滅国家計画のもと、女子割礼に反対する初めての憲章がベンベン村で採択され、他の村もこれに続いている。アスワンの医師達による反女子割礼憲章も発表されており、イスラームとキリスト教の両宗教指導者たちはスザンヌ・ムバーラク大統領夫人に対し、エジプト人女子全般、特にアスワン女子の権利に夫人が寄せる関心に謝意を表する電報を送った。

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( 翻訳者:南・西アジア地域言語論アラブ・メディア研究 )
( 記事ID:13896 )