インフレを生むマネーの幻想(その2)
2008年05月20日付 E'temad-e Melli 紙

インフレを生むマネーの幻想(その1)」を読む


 アフマディーネジャード大統領自身、制裁や外的要因がイラン経済を窮地においやっていると繰り返し述べており、外国製品の流入が我が国のインフレ率上昇の原因であったし、現在もそうであるということを人々に受け容れさせようと躍起になっている。

 アフマディーネジャード大統領がこのように指摘する一方で、中央銀行は上述の要因がイランのインフレ率上昇の根本的原因だとは考えていない。マザーヘリー・イラン中央銀行総裁は、政府の(予算、その他の政策における)拡大主義的な政策に強く反発している。同総裁は第二回行政機関広報国民会議の席上で、世界的なインフレが国の経済に及ぼしている影響について誇張するべきではないとし、「世界的なインフレが最近の物価上昇に与えている影響については、現実の数値に即して語られるべきである。というのも、この問題への対策が過激なものになれば、事実上さらなるインフレを招くことになるからだ」と述べている。

 他方、アフマディーネジャード大統領が固執する銀行利率の引き下げについても、再考の余地がある。仮に金利が下がれば、より多くの資金需要者が低金利での借り入れに走ることになり、借入金が増えれば、(金融政策上)拡大主義政策がもたらす結果をさらに劇的なものにさせる可能性がある。金利を引き下げるという政府の理性を欠いた主張は、いかなる経済原理にもあてはまるものではない。

 確かに第4次発展計画法でも、銀行利率を一ケタ台にすることが強調されている。しかし現政権が、9%台へのインフレ率の抑制という第4次発展計画法の見通しの実現に失敗しているようなときに金利引き下げに固執することは、科学的に正当化し得ないのであり、資金の借入人に不労所得を与えるだけである。国内にきちんとした監視体制がないような現状では、借り入れられた資金は製造部門への投資ではなく、〔簡単に〕収益を生む住宅売買などの領域に流れ込む事態を招くだけなのだ——しかも違法に資金を借り入れた債務者が処罰されることもない。

 このように低金利で資金を貸し付けることは、投機ゲームや仲介業者の横行、果てはさらなるインフレ率の上昇という結果を招くだけなのである。実際マザーヘリー・イラン中央銀行総裁は、零細事業者向け融資の借り手の半数にはまったく実体がないとまで述べている。

つづく


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( 翻訳者:大石容子 )
( 記事ID:13915 )